
収入保障保険と逓減定期保険の違いをわかりやすく解説
人生において万が一のことがあった場合、家族の生活を守るために保険に加入することは大切です。特に、収入保障保険と逓減定期保険は、どちらも掛け捨てタイプの生命保険ですが、特徴や保障内容が異なります。今回はこの二つの保険の違いを、中学生にも理解できるように、やさしい言葉で解説します。
まず、収入保障保険とは、被保険者が亡くなった時に、あらかじめ決めておいた期間、毎月一定額の給付金が支払われる保険です。給付金は、生活費のように定期的に受け取れるため、家族の生活を継続的にサポートすることができます。
一方、逓減定期保険は、加入時に決めた保険金額が時間とともに減っていくタイプの保険です。こちらは主に住宅ローンの残債など、時間が経つほど必要なお金が減っていく場合の保障として利用されます。
では、それぞれの特長を具体的に比べてみましょう。
・支払われる金額
収入保障保険は毎月一定額が支払われるのが特徴で、生活費に充てやすいです。
逓減定期保険は保険金額が契約時より徐々に減っていきます。
・用途
収入保障保険は家族の生活保障向け。
逓減定期保険は、減っていく住宅ローンなどの返済を補うために適しています。
・保険料
両者とも契約期間中に保険料は一定ですが、逓減定期保険の保険金が減る分、保険料も比較的安くなります。
このように、収入保障保険と逓減定期保険は似ているようで用途と支払われる金額に違いがあります。次にそれぞれの仕組みをより詳しく見ていきましょう。
収入保障保険の仕組みと特徴
収入保障保険は主に遺族の生活費をカバーするために使われる保険です。契約者が死亡または高度障害状態になった場合、あらかじめ約束した期間中、毎月決まった金額が定期的に支払われる仕組みになっています。
例えば、契約期間を20年、毎月10万円の給付金が設定されているなら、万が一のことがあってから20年間、毎月10万円ずつ家族に支払われ続けます。このような「年金形式」の給付は、まとまったお金を一度にもらうことに不安がある人や、月々の生活費や教育費の補助を希望する人に向いています。
さらに、収入保障保険は保険料が割安で、保険期間が長い場合でも負担を抑えやすいのも魅力です。
ただし、残った保険金を一括で受け取れないことや、契約期間満了後は保障が無くなることには注意が必要です。
収入保障保険のポイントをまとめると以下の通りです。
- 毎月一定額が給付される
- 家族の生活費の補填に最適
- 長期でも保険料が比較的安い
- 一括受取不可でコツコツ給付型
逓減定期保険の仕組みと特徴
逓減定期保険は、契約初期の保険金額がもっとも高く、契約期間が進むほど保険金額が段階的に減っていく保険です。主に住宅ローンなどの残債が時間とともに減っていく負債の返済を念頭に設計されています。
例えば、3,000万円の住宅ローンを借りている人が、その返済期間に合わせて逓減定期保険に加入した場合、ローンの残高に応じて保険金額が減少します。つまり、万が一死亡した際に、残ったローンの返済が保険金でまかなえるわけです。
この保険のメリットは「必要な保障額がだんだん減る」ことで、無駄な保険金を支払わずにすむ点です。また、逓減する分保険料も一定の定期保険より安くなることが多いです。
ただし、月々の生活費を補うための給付金はなく、まとまったお金を一度に受け取る形となるため、生活費を補う他の保険と組み合わせることが多いです。
逓減定期保険の特徴をまとめると以下の通りです。
- 保険金額が時間とともに減少する
- 主に住宅ローン返済の保障に使う
- 保険料が比較的安い
- 受け取りは一括で生活費補填には向かない
収入保障保険と逓減定期保険の比較表
ここまで説明した内容を表にまとめてみましょう。
ポイント | 収入保障保険 | 逓減定期保険 |
---|---|---|
給付の形式 | 毎月定額の分割給付 | 契約後徐々に減る一括給付 |
主な用途 | 家族の生活費補填 | 住宅ローンなどの負債返済 |
保険金額 | 一定額を給付 | 時間経過で減少 |
保険料 | 比較的安価 | さらに割安になることも |
給付期間 | 契約期間中ずっと給付 | 死亡時点の保険金額 |
受取方法 | 毎月分割で受け取る | 一括で受け取る |
このように、収入保障保険は継続的な生活費保障に適し、逓減定期保険は負債返済に最適化されていることがよく分かります。
どちらに加入するべきかは、自分のライフスタイルや経済状況によって変わるため、よく考えて選びましょう。
まとめ:どちらを選ぶ?賢い保険選びのポイント
収入保障保険と逓減定期保険は、どちらも死亡時のリスクに備えるための保険ですが、その特徴は大きく異なります。
収入保障保険は、毎月決まった金額を長期間にわたって受け取りたい人にぴったり。
特に小さな子供がいる家庭や、固定的な生活費が多い場合におすすめです。
逓減定期保険は、ローンの返済額が時間とともに減っていく人に向いています。
まとまったお金を一括で受け取りたい人や、他の保険と組み合わせることで効率よく保障を確保したい人にも適しています。
保険料の支払い負担や、受取方法、保障の期間や目的に応じて選ぶことが大切です。
どちらの保険もメリットとデメリットがあるため、家族構成や将来の計画を考慮しながら、専門家の意見を聞いて決めるのが賢明です。
これから保険を選ぼうとしている方は、この違いをしっかり理解して、自分と家族に最適な保障を確保しましょう。
実は、収入保障保険の支払い方法は毎月一定の金額が分割で支払われるので、生活費として受け取りやすいんです。でも、知らない人が多いのは、この給付は契約期間いっぱい続くわけではなく、設定した期間だけということ。だから、長期の保障が必要なら契約内容をよく確認する必要があります。分割の支払いが、家計の安定につながる仕組みなんですね。
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