
顎関節症と顎関節脱臼の基本的な違いとは?
顎関節症(がくかんせつしょう)と顎関節脱臼(がくかんせつだっきゅう)は、どちらも顎(あご)に関わるトラブルですが、全く異なる病気です。
顎関節症とは、顎の関節や周囲の筋肉の不調により、顎が痛んだり開けにくくなったりする症状の総称です。長期間かかって徐々に痛みや違和感が増すことが多いです。
一方、顎関節脱臼は、顎関節の骨が正常な位置からずれてしまう急性の状態で、強い痛みや口が開いたまま戻らなくなる症状が起こります。
つまり、顎関節症は慢性的な障害であり、顎関節脱臼は骨のズレによる突然のトラブルです。
顎関節症と顎関節脱臼の原因の違い
顎関節症の原因は主に以下のようなものがあります。
- ストレスや歯ぎしり、食いしばりによる顎の筋肉への負担
- かみ合わせの異常
- 姿勢の悪さ
- 長時間の片側噛み
これらによって顎関節に慢性的な炎症や筋肉の緊張が起こります。
一方、顎関節脱臼は、転倒や強い衝撃、大きく口を開けすぎた際の事故など、外部からの強い力によることが多いです。先天的に関節が緩い人は脱臼しやすい傾向があります。
症状の違いをわかりやすく解説
顎関節症の代表的な症状は以下の通りです。
- 顎関節や周囲の痛み
- 口の開閉時のカクカク音や違和感
- 口が大きく開けられない
- 頭痛や耳の周りの痛み
これらの症状は徐々に悪化することが多く、強い痛みが続く場合もあります。
顎関節脱臼の場合は、口が半開きのまま閉じられなくなり、激しい痛みが突然現れます。見た目にも顎の位置がずれているのがわかります。
この状態は早急に医療機関で整復(正しい位置に戻す処置)が必要です。
治療方法の違い
顎関節症は、まず生活習慣の見直しや痛みを和らげることから始めます。
- 歯科医師によるマウスピースの使用
- ストレス軽減のためのリラクゼーション療法
- 痛み止めや筋肉の緊張をほぐす薬の使用
- 物理療法(温熱療法、超音波療法)
重症の場合は、専門医による手術が検討されることもあります。
顎関節脱臼は緊急処置が必要です。整復によって顎を正しい位置に戻し、その後安静にします。
繰り返す脱臼には関節の固定手術などの治療が行われることもあります。
顎関節症と顎関節脱臼の違いまとめ表
以上のように、顎関節症と顎関節脱臼は原因も症状も治療も大きく異なります。
顎に違和感や痛みを感じた場合は早めに専門医に相談しましょう。
正しい診断と治療で、顎の健康を守っていくことが大切です。
顎関節症のキーワードで面白いのは、ストレスや歯ぎしりが関係していることです。実は、無意識に歯をギュッと噛みしめることで顎関節にかなりの負担がかかり、慢性的な痛みの原因に。中学生の皆さんも、テスト前や緊張したときに歯を食いしばっていませんか?これが続くと顎関節症のリスクが高まるので、意識してリラックスすることが大切です。
ちなみに、他人の歯ぎしりの音を聞くとイライラすることがありますが、これはなぜかというと、無意識に共感して脳が緊張を感じるからなんです。顎関節症は体だけでなく心の状態も影響する、不思議な病気ですね。
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