
先進医療とは何か?
先進医療は、厚生労働省が認めた最新の医療技術のことを指します。
特に、保険適用外であっても安全性や有効性が科学的に認められている治療法が多いのが特徴です。
この医療を受ける場合、患者さんは通常の健康保険の自己負担部分に加えて、この先進医療にかかる費用を全額自分で負担しなければなりません。
ただし、検査などの基本的な医療費は健康保険が使えるため、患者の経済的負担は一定程度軽減されています。
また、先進医療は大学病院や特定の医療機関でのみ受けられることが多く、施設や医師の条件も厳しいため、事前の情報収集が重要です。
先進医療の特徴:
- 科学的根拠に基づいた最新技術
- 健康保険の基本医療費は対象
- 先進医療技術料は自己負担
- 特定の施設で実施
患者申出療養とは?
患者申出療養は、2016年に始まった新しい医療の仕組みです。
これは、まだ厚生労働省の先進医療には認められていない治療や検査を、患者さん自身の申し出で受ける制度です。
そのため、保険の対象外である治療費は全額自己負担となります。
一方で、その医療技術が将来的に保険導入を目指して評価されるための重要なデータ収集の役目も担っています。
また、患者申出療養を受けるには、医療機関が厚生労働省に申請し、認められている必要がありますが、先進医療よりも幅広い施設で行われることが多いです。
患者申出療養の特徴:
- 厚労省がまだ認可していない技術
- 全額自己負担
- 保険適用への道の評価が目的
- 比較的幅広い施設で可能
先進医療と患者申出療養の違いを表で比較
先進医療費は自己負担
まとめ
先進医療と患者申出療養は、どちらも新しい医療技術を患者が受けるための仕組みですが、大きな違いは認定状況や費用負担、利用施設の範囲にあります。
先進医療はすでに厚労省が認めていて、基本的な医療費は保険の対象となっていますが、先進医療費は自己負担です。
一方、患者申出療養はまだ認められていない技術を患者の申し出で受けるため、費用は全額自己負担となります。
どちらも患者さんにとってはメリットとデメリットがありますので、医師とよく相談して納得のうえで選択することが大切です。
先進医療の『先進』という言葉に注目してみましょう。これは単に新しい医療技術という意味だけでなく、『科学的に効果と安全性が認められた最先端の医療』という特別な意味があります。
実は、この認定を受けるには多くの厳しい審査があり、すべての新しい技術が簡単に先進医療に入るわけではありません。
ですから、先進医療を受ける患者さんは、国が認めた技術を安全に受けているという安心感があるのです。
この仕組みがあるからこそ、新しい治療法がだんだんと一般的な保険診療に取り入れられていくのですね。
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