
検体検査と臨床検査の基本的な違いとは?
病院やクリニックでよく耳にする「検体検査」と「臨床検査」ですが、何が違うのか分かりづらいこともあります。
簡単に言うと、検体検査は体から採取した血液や尿などのサンプル(検体)を使って調べる検査のことです。
一方、臨床検査は、その検体検査を含めた、患者さんの病気を調べるための検査全般のことを指します。
つまり、検体検査は「材料」、臨床検査は「材料を使った調査全体」と考えるとわかりやすいです。
具体的にどう違うのか、次で詳しく掘り下げます。
検体検査は血液検査や尿検査、便検査などで、実際に体の中の成分や細胞、菌などを調べます。
臨床検査はこれらの検体検査だけでなく、心電図や肺のレントゲン検査など検体を採取しない検査も含む広い範囲の検査を指します。
「検体を使う検査が検体検査」「体の状態や病気を調べるための総称が臨床検査」と覚えておくと便利です。
具体的な検体検査の種類と特徴
検体検査は体から採取した検体を分析し、体の調子や病気の状態を調べます。
代表的な種類は次の通りです。
- 血液検査:血液の成分や成分の比率を調べる。貧血や感染症などがわかる。
- 尿検査:尿の成分を調べる。腎臓や尿路の異常がわかる。
- 便検査:便に血液や菌がないかを確認。消化器官の異常を調べる。
- 細胞診検査:体の細胞を顕微鏡で調べてがんなどを発見する。
検体検査は病院の検査室で専門の技師が行い、結果は医師が診断に活用します。
このように検体検査は体の異常を探し出す基礎的な情報を提供する重要な検査です。
臨床検査の範囲はもっと広い!検体検査以外もたくさん
臨床検査は検体検査を含む医療現場で行われるすべての検査を指します。
検体検査以外では例えば次のような検査があります。
- 心電図検査:心臓の電気の動きを調べ、心臓病を発見する。
- 超音波検査(エコー検査):体の中を鏡のかわりにして臓器の様子を観察。
- レントゲン検査:骨や肺の様子を画像でみる。
- 呼吸機能検査:肺や呼吸の状態を調べる。
これらは患者さんに直接触れたり検体を取らずに体の状態を調べる検査で、検体検査だけではわからない情報を補います。
つまり臨床検査は、病気を察知・診断・治療の効果判定など幅広く利用される医療の根幹の検査です。
検体検査と臨床検査の比較表
項目 | 検体検査 | 臨床検査 |
---|---|---|
検査対象 | 血液、尿、便などの検体 | 検体検査+画像・心電図などの非検体検査 |
検査方法 | 体から採取したサンプルを分析 | サンプル分析や体の機能・画像観察など多様 |
検査目的 | 細胞や成分を調べ病気の手がかりを得る | 病気の発見、診断、治療効果の判断全般 |
実施場所 | 臨床検査室 | 臨床検査室および診察室など |
まとめ:違いを知って医療に役立てよう
検体検査は「体から取ったものを調べる検査」
臨床検査は「検体検査も含めた病気の総合的な検査」
両方とも病気の早期発見や治療に欠かせない大切な検査です。
病気の疑いがある時は医師にどんな検査をするか気軽に聞いてみましょう。
検査のしくみや違いを知っておくと、診察や治療の意味理解が深まり安心できますよ。
これからも健康のために医療の知識を増やしていきましょう!
検体検査の『検体』って、体から採取した血液や尿だけじゃなくて実は唾液や皮膚のかけらなども含まれるんですよ。これらの検体を分析することで、どんな病気が潜んでいるかを細かく調べられるんです。例えば新型ウイルスの検査では唾液が使われたり、アレルギー検査では皮膚の検査が必要だったりします。検体検査は意外といろんな体のサインを読み解くキーなんですね!
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