
ランダムフォレストとロジスティック回帰とは?
機械学習という言葉は聞いたことがありますか?これはコンピューターがデータから学習して、様々な問題を解決する技術です。その中でよく使われるのがランダムフォレストとロジスティック回帰という2つの方法です。
ランダムフォレストは決定木というたくさんの木を組み合わせて使い、複雑なパターンも見つけられます。一方、ロジスティック回帰は数式を使って、特に「はい」か「いいえ」のような2つの選択肢で物事を判断するのに強い方法です。
この2つは目的が似ていても、得意なことや考え方に大きな違いがあります。今回はそれをやさしく説明していきます。
ランダムフォレストの特徴とメリット
ランダムフォレストはたくさんの決定木という小さな判断の木を組み合わせた方法です。決定木は簡単に言うと、質問を順番に答えていき、最終的に答えを導き出すものです。例えば「色は赤?それとも青?」「サイズは大きい?小さい?」という感じです。
ランダムフォレストは多数の決定木を作り、それぞれが違う視点で判断します。その結果をまとめることで、間違いにくく、精度の高い予測ができるのが大きな特徴です。
メリットとしては
- 複雑なデータでも対応可能
- 過学習(学習データにだけ合ってしまう状態)を防ぎやすい
- 多くの特徴量(データの種類)があっても強い
ロジスティック回帰の特徴とメリット
ロジスティック回帰は数学の式を使って、物事があるグループに入る確率を予測します。例えば、「このメールはスパムかどうか」「病気にかかる可能性は高いか低いか」など、2つの結果のどちらかを判断するのに向いています。
この方法は線形モデルという直線的な関係を前提にしており、数式の形が理解しやすいのが特徴です。
メリットとしては
- 結果の確率がはっきりわかる
- 単純なため、計算も速い
- モデルの中身が解釈しやすい
ランダムフォレストとロジスティック回帰の違いを表で比較!
特徴 | ランダムフォレスト | ロジスティック回帰 |
---|---|---|
基本の考え方 | 複数の決定木で多数決 | 数式で確率を計算 |
適した問題 | 複雑・非線形の問題 | 二択問題、線形的関係 |
計算速度 | やや時間がかかる | 高速 |
モデルのわかりやすさ | やや複雑 | 単純で解釈しやすい |
過学習への強さ | 比較的強い | 注意が必要 |
どんなときにどちらを選べばいい?
簡単に言うと、データの性質や目的によって選びます。
・データが複雑でいろいろな種類の特徴がある場合はランダムフォレストが向いています。
・説明しやすく、計算も速いモデルが欲しいときはロジスティック回帰が良いでしょう。
例えば医療の分野では、患者さんの特徴が多くて複雑ならランダムフォレスト、薬の効果を簡単に判断したいならロジスティック回帰が使われることもあります。
つまり、どちらも得意分野を理解して上手に使うことが大切です。
ランダムフォレストは決定木をたくさん使って予測しますが、実は"バギング"という賢い方法を使っています。バギングは“Bootstrap Aggregating”の略で、データの一部をランダムに選んでいろいろな木を作る手法です。これによって、1本の木の間違いを他の木がカバーし、全体として正確な予測ができるんです。こんな賢い仕組みの裏側には数学の工夫がいっぱいで、機械学習の面白い世界を感じられますね。
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