
転居届と転籍届の基本的な違いとは?
転居届と転籍届は、どちらも生活や身分に関わる届け出ですが、目的や内容が大きく異なります。
転居届は、住んでいる場所が変わったときに提出するもので、市区町村役場に届ける必要があります。これにより住民票の住所が更新されます。転居届を出すことで、引越し先の行政サービスを受けやすくなるほか、選挙権のある地域も変わります。
一方、転籍届は苗字や戸籍の記録を変えるための届け出で、戸籍に関する内容を扱います。たとえば、結婚して新しい苗字になる時や、親の戸籍から新たに自分の戸籍を作るときに提出します。転籍届は市区町村の戸籍担当窓口に届け出しますが、住所の移動とは別の意味合いが強いです。
転居届の提出先と必要な手続き
転居届は住んでいる場所の役所に提出することが基本です。
引越し前の場所の役所に転出届を提出し、引越し先の役所に転入届(この二つを合わせて「転居届」と呼ぶこともあります)を出します。期間内に手続きを行わないと罰則はありませんが、公共料金の支払い、健康保険の住所変更などに影響が出ることがあるため注意が必要です。
転居届を出すと、新住所の住民票が作られ、行政からの連絡や投票所などの情報が新しい場所に合わせて更新されます。これにより、生活に必要な郵送物も正しく届くようになります。
転籍届の提出先と必要な手続き
転籍届は、戸籍を管理している役所の戸籍係に出します。
たとえば結婚や離婚、養子縁組、戸籍の分籍(家族の戸籍から独立した戸籍を作ること)などの際に必要です。転籍届を出すと、戸籍上の住所や名前、家族構成が変更されることになります。住所が変わっても転籍届は必ずしも必要ではなく、別の行政手続きとして扱われます。転籍届を間違えると戸籍が正しくない情報になるため、慎重に手続きする必要があります。
転居届と転籍届の違いを簡単にまとめた表
届け出の種類 | 目的 | 提出先 | 届け出が必要な場合 | 影響範囲 |
---|---|---|---|---|
転居届 | 住む場所の変更 住民票の住所変更 | 引越し前後の市区町村役場 | 引越しをした場合 | 行政サービスの住所 選挙区など |
転籍届 | 戸籍の移動や変更 苗字や家族構成の変更 | 戸籍を管理する市区町村役場の戸籍係 | 結婚、離婚、養子縁組など | 戸籍の内容 苗字や家族情報 |
まとめ
転居届と転籍届は、似ているようで全く目的や役割が異なる届け出です。
転居届は住所の移動に関する届け出であり、日常生活や行政サービスに関わるもの。
転籍届は家族の戸籍に関わる重要な届け出で、苗字や家族構成を変える場合に使います。
両者を混同すると手続きが遅れたり、間違った情報が記録されたりすることもあるため、違いをしっかり理解して適切に手続きを行いましょう。
引越しや結婚などの生活の変化があったときは、すぐに対応を確認して遅れないようにすると安心です。
転籍届と聞くと「戸籍を移すだけ」と思いがちですが、実は戸籍の内容自体を大きく変えることもあります。例えば結婚で苗字が変わるのも転籍の一つです。ちなみに転籍は引越しとは関係がないので、転居届とはまったく違う手続きなんです。役所の手続きで意外と見落としやすいので、注意しましょう。
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