
ASDとは何か?
ASD(自閉症スペクトラム障害)とは、社会的なコミュニケーションや行動に特徴的な困難がある発達障害の一つです。
ASDの特徴としては、他人の気持ちを理解するのが苦手であったり、興味の対象が限定的であることが挙げられます。
例えば、友達とのやり取りが難しい、ルールを変えることに大きなストレスを感じるなどの症状が見られます。
ASDは幼児期から現れることが多く、一生続く特性ですが、適切な支援で生活しやすくなることも多いです。
ASDの特徴は人それぞれで非常に幅があります。それゆえ、「スペクトラム(連続体)」という名前が付いています。
コミュニケーション障害とは?
一方で、コミュニケーション障害は、人と話す・聞く、理解し合う能力に問題がある状態を広く指します。
聴覚に問題がある場合や、言語の発達が遅れる場合など色々な原因や種類があります。
代表的なものには「言語発達障害」や「吃音(どもり)」、さらにはASDの一部としてコミュニケーション障害が現れることもあります。
つまり、コミュニケーション障害は症状の特徴であり、ASDはその原因の1つになることもあるのです。
コミュニケーション障害の種類も多く、治療法や支援方法も異なります。
ASDとコミュニケーション障害の主な違い
ASDとコミュニケーション障害は似ているところもありますが、根本的には違います。
以下の表に主な違いをまとめました。
ポイント | ASD | コミュニケーション障害 |
---|---|---|
定義 | 発達障害の一つ。社会的な関係性や行動に特徴的な障害。 | 話す、聞く、理解する能力の問題。症状の総称。 |
原因 | 脳の発達の違いによる神経基盤の障害。 | 様々(聴覚障害、言語発達障害など) |
症状の範囲 | コミュニケーション障害を含む多様な特性。 | 主に言語や会話の障害。 |
診断方法 | 専門医による発達検査や観察。 | 言語検査や聴力検査など具体的な評価。 |
まとめ:違いを理解して支援につなげよう
ASDは発達障害で、その中にコミュニケーション障害が含まれることが多いですが、コミュニケーション障害はASD以外の原因でも起こります。
適切な対応や支援を受けるためには、違いを理解することが大切です。それぞれの特性や困難に合わせた支援や環境調整で、より良い生活を目指しましょう。
ASDの特徴の一つである「スペクトラム」という言葉、実は「連続体」という意味です。つまり、ASDの症状は人によって千差万別で、軽いものから重いものまで、さまざまな形があります。中学生のみんなもクラスの友達が違う個性を持っているように、ASDの人もそれぞれ違う困りごとや得意なことがあるんです。このことを知ると「同じASDでもみんな違うんだな」と理解しやすくなりますね。
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