
胎児ドックと超音波検査の基本的な違いとは?
妊娠中の検査には胎児ドックと超音波検査の2種類があります。
まず、超音波検査は、お腹に音波を当てて胎児の様子を映像で見る検査です。妊婦さんの体に負担がなく、安全に繰り返し行うことができます。妊娠初期から出産まで、胎児の大きさや心臓の動き、羊水の量など、赤ちゃん(関連記事:子育てはアマゾンに任せよ!アマゾンのらくらくベビーとは?その便利すぎる使い方)の健康状態を確認するために使われます。
一方、胎児ドックは、超音波検査よりも詳しく赤ちゃんの健康や異常を調べる検査です。通常は妊娠20週目頃に行われ、赤ちゃんの体の構造や臓器の異常をくわしく調べることができます。
ただし胎児ドックは全ての妊婦さんに自動的に行われるわけではなく、希望や医師の判断で実施されます。そのため、目的や内容に違いがあります。
まとめると:超音波検査は妊娠期間を通して度々行われる基本的な検査であるのに対し、胎児ドックはより詳しく胎児の状態をチェックするための専門的な検査です。
具体的な検査内容と検査の目的の違い
超音波検査では、以下のような項目をチェックします。
- 赤ちゃんの成長状態(大きさや体重の目安)
- 心臓や脳の基本的な動き
- 胎盤の位置
- 羊水の量
- 妊娠週数の確認
これらの検査は定期健診の中で行われ、赤ちゃんが元気かどうかを簡単に確認するためのものです。
一方、胎児ドックは一般的に2種類に分かれます。
- 形態学的なスクリーニング:赤ちゃんの体の形や臓器の異常を詳しく調べる。
- 染色体異常の疑いがある場合の検査:例えばダウン症候群など、特定の遺伝子異常の兆候を調べる。
胎児ドックはより慎重に赤ちゃんの健康リスクをチェックするため、通常は30分から1時間程度かかります。また超音波検査よりも詳しい機械や技術を使う場合があります。
表:胎児ドックと超音波検査の主な違い
項目 | 超音波検査 | 胎児ドック |
---|---|---|
目的 | 基本的な胎児の成長や健康状態の確認 | 異常や病気の詳細なスクリーニング |
実施時期 | 妊娠初期~出産まで定期的に | 主に妊娠20週前後 |
検査時間 | 10~20分程度 | 30分~1時間程度 |
検査内容 | 成長状態・臓器の基本チェック | 詳しい臓器の形態や染色体異常の疑いの調査 |
費用 | 保険適用で比較的安価 | 多くは自費診療で費用が高め |
胎児ドックや超音波検査を受けるときの注意点とポイント
どちらの検査も安全に行われているため、基本的には不安なく受けられますが、いくつか知っておくべきポイントがあります。
まず、超音波検査は通常の健診で繰り返し行われますが、検査の結果全ての異常が見つかるわけではありません。したがって、細かい異常や染色体レベルの問題は別の検査が必要になることがあります。
一方、胎児ドックは高度な検査ですが100%の精度ではなく、疑いがある場合はさらに血液検査や羊水検査などの追加検査がすすめられます。
また費用面でも違いが大きいです。胎児ドックは自費診療の場合が多く、数万円~十数万円かかることもあるため、事前に病院で費用や検査内容をよく相談しましょう。
検査を受ける前に知っておきたいこと:
- 検査の目的と内容をしっかり理解する
- 医師や助産師に疑問点を質問しておく
- 結果が出るまで不安になるケースもあるため支えとなる人と一緒に受けるのが望ましい
以上のポイントを押さえておけば、安心して検査を受けられますし、赤ちゃんの健康管理に役立ちます。
胎児ドックの検査のなかで特に面白いのが、染色体異常のリスクを調べることです。実は胎児ドックだけでは確定診断はできず、リスクが高いと判断された場合には羊水検査などのさらに詳しい検査を受ける必要があります。羊水検査は少し怖いイメージがありますが、妊娠中の色んな悩みを解消するための大切なステップです。妊婦さんだけでなく家族みんなの気持ちを支える検査とも言えるでしょう。
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