避難民と難民の違いとは?
日常生活でニュースや新聞などでよく耳にする「避難民」と「難民」という言葉。どちらも「安全な場所を求めて移動する人たち」を意味しているようですが、実はそれぞれ意味や法的な立場が異なります。
まずはこの2つの言葉の基本的な違いを理解することが大切です。避難民は大きな災害や戦争などから身を守るために一時的に安全な場所に移動したり、国内の別の場所に避難した人たちを指します。しかし、難民は自国を離れて他国に逃れて保護を求める人を意味します。
つまり、「避難民」は主に国内での避難行動を表し、「難民」は国境を越えて他国に逃れる人々を指しているのです。
避難民の特徴とは?
避難民(internally displaced persons)とは大規模な自然災害や紛争、内戦などから身を守るために国内の安全な場所へ移動した人々のことです。
例えば、地震や台風などの災害により自宅に居られなくなった人や、戦闘が激化して安全な都市や村に移動する人が該当します。
避難民は自分の国の中だけで移動しているため、国際的な難民条約の保護対象にはなりません。しかし、各国政府や地域の支援団体が避難民の生活支援や復旧支援を行っています。
また、避難民は状況によって元の家に帰ることができる場合もありますが、長期間避難生活を続けることも珍しくありません。
難民の特徴とは?
難民(refugees)とは自国で迫害や戦争、暴力から逃れるために国境を越えて他国に避難し、国際的な保護を求めている人たちです。
難民という言葉は国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の難民条約に基づき定義されています。難民は人種、宗教、国籍、社会的意見などを理由に迫害される恐れがあるため安全な場所を求めているのが特徴です。
国際法に基づき、難民は asylum (庇護)を受けられる場合があり、受け入れる国は難民を保護し、人権を尊重する義務があります。
つまり、難民は「自国を離れて他国に行った避難者」として法律的にも認められた特別な立場にあるのです。
避難民と難民の違いをわかりやすくまとめた表
ding="8" cellspacing="0">ポイント | 避難民 | 難民 |
---|
定義 | 国内で災害や紛争から避難した人 (国内避難民) | 自国を離れて国外に逃れ、国際的な保護を求める人 |
移動範囲 | 同じ国の中 | 国境を越える |
法的保護 | 国際法では直接の保護対象ではない が国内法や国連機関が支援 | 国際難民条約による保護あり UNHCRが支援 |
帰還の可能性 | 比較的早期に帰還可能な場合もある | 迫害が続けば長期の避難生活となる |
主な原因 | 災害、内戦、暴力 | 迫害、戦争、暴力 |
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まとめ:言葉の違いを知り、世界の問題を考えよう
避難民と難民は似たような状況に見えますが、その意味する範囲や法律的な立場、支援の仕組みは違います。
避難民は主に国内の移動に限られますが、難民は国を離れ国境を越えて他国の保護を求める人を指します。
また、難民の保護は国際法で決められており、世界中で支援が行われていますが、避難民の支援は各国の事情によって差があります。
この違いを理解すると世界のニュースがよりわかりやすくなり、世界の社会問題への関心も深まります。
私たちも両者の違いを正しく知り、情報を正しく伝えたり考えたりすることが大切です。
ピックアップ解説難民というと、単に「国を離れた人」というイメージがありますが、実は国連の条約に基づいて特定の条件を満たす人だけが難民として認められます。たとえば、人種や宗教、政治的意見で迫害を受ける恐れがあることが大きなポイントです。
ちなみに国境を越えて逃げた人でも、これらの条件がなければ「難民」にはなりません。逆に国内にとどまっていても過酷な環境にいる避難民とは法律上は区別されます。
こうした区別があることで、国際社会での支援の仕組みや責任の分担が明確になっているんです。
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