
感情障害と気分障害の基本的な違いとは?
感情障害と気分障害は、どちらも心の状態に関わる言葉で、病気や心の問題を指すことが多いです。
しかし、日本語では似た意味で使われることもあり、混乱しやすい言葉でもあります。
感情障害は、感情のコントロールが難しくなる状態全般を指すことが多いです。例えば、怒りや悲しみが激しく出たり、感情の変化が突然起こったりします。
一方で気分障害は、気分や感情が長期間にわたって安定しない状態を指します。気分障害はうつ病や躁うつ病(双極性障害)など具体的な病名も含まれます。
簡単に言うと、感情障害は感情の起伏の問題全般、気分障害は気分の持続的な異常に注目したものと考えられます。
このように、どちらも感情に関わりますが、その範囲や症状の持続時間に違いがある点が大きな特徴です。
以下に、より詳しくそれぞれの特徴をまとめて説明します。
感情障害の特徴と症状
感情障害は感情のコントロールが難しくなり、普段の生活に影響が出る状態を指します。
たとえば、突然強い怒りや悲しみがわき起こり、周りの人との関係がうまくいかなくなることがあります。
感情障害の主な特徴は以下の通りです。
- 感情の急激な変動
- 感情が抑えられない
- 感情表現が過剰または不足する
- 本人も感情をコントロールできずに困る
具体的には、パーソナリティ障害や一部の神経症、または脳の損傷によって起こることが多いです。
たとえば、感情が突然暴走してしまうことで、日常生活や人間関係に支障が出やすくなります。
感情障害はその症状や原因が幅広いため、診断や治療も専門的な知識が必要です。
気分障害の特徴と種類
気分障害は、気分が長い期間にわたって落ち込んだり、逆に異常に高揚したりする病気の総称です。
代表的な気分障害にはうつ病と躁うつ病(双極性障害)があります。
これらの病気はその症状や治療法もはっきりしています。
気分障害の特徴は以下のようにまとめられます。
- 慢性的な気分の低下(うつ状態)
- 時には気分の異常な高揚(躁状態)が現れる
- 気分の変化が数週間~数か月続く
- 日常生活に大きな影響を及ぼすことがある
気分障害は治療が可能で、薬やカウンセリングがよく使われます。
感情障害よりは、精神科で診断されることが多い病名や診断基準が整っている点が特徴です。
ですので、専門医に相談すると適切な治療につながります。
感情障害と気分障害の違いを表で比較
まとめ
感情障害と気分障害は似ているようで異なる心の状態です。
感情障害は感情の急激な変動やコントロールの難しさをさし、気分障害は気分が長期間にわたって異常な状態が続く病気を指しています。
日常生活で気分や感情の変化が気になる場合は、専門医に相談するのが大切です。
ここで紹介した違いを知って、自分や周りの人の心の健康について理解を深めましょう。
気分障害の中でも特に興味深いのは「躁うつ病(双極性障害)」です。これは普通のうつ病と違い、気分がとても落ち込むだけでなく、逆に異常に高揚してエネルギーが溢れる躁状態も現れます。
この躁状態では、人は異常に自信満々になったり、眠らなくても元気だったりしますが、それが続くと後で激しい落ち込みが来ることも。
こうした気分の激しいアップダウンを経験している人は、専門の治療が欠かせません。
日常生活で「気分がすごく変わりやすい」と感じたら、一度専門家に相談してみるのも大切ですね。
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