
HTTPとMQTTとは何か?基本の違いを理解しよう
HTTP(エイチティーティーピー)とMQTT(エムキューティーティー)は、インターネットやネットワークで情報をやりとりするときに使われる通信の方法です。
HTTPは、ウェブサイトを見るときによく使われる仕組みで、ページやデータをやりとりするときに使います。
例えば、ブラウザでホームページを開くときにHTTPが使われています。
一方、MQTTは、小さなデバイスやセンサーが少ない電力で通信する際に使われる特徴的な仕組みです。
これはIoT(モノのインターネット)と呼ばれる分野でよく使われています。
この2つは用途や特徴が異なり、場面によって使い分けることが大切です。
HTTPの特徴と仕組み、どんな場面で使われるの?
HTTPは「クライアント・サーバー型」の通信方式です。
クライアント(ユーザーのパソコンやスマホ)がサーバーに対して『このページください』とリクエストを送り、サーバーがそのデータを返す流れでデータ交換がされます。
HTTPは主にウェブページの閲覧、画像や動画の送受信、API通信など幅広い場面で使われています。
また、テキストデータだけでなく画像や音声など多様なデータをやりとりできるのも特徴です。
ただし、通信は基本的にリクエスト→レスポンスの一方向で行われるためリアルタイム性は高くありません。
また、データのやりとりにやや通信量が多くなる傾向があります。
MQTTの特徴と仕組み、なぜIoTでよく使われるの?
MQTTは軽量で通信量が少ない「パブリッシュ/サブスクライブ型」の通信方式です。
データを必要とする機器(サブスクライバー)が、必要な情報を発信(パブリッシュ)する機器(ブローカー)から受け取ります。
この仕組みは複数の機器が少ない通信量で情報共有できるため、電力や通信環境が限られたIoT機器に適しています。
またMQTTは通信の安定性やリアルタイム性も優れており、センサーやスマート家電などで多用されています。
ただし、HTTPに比べると画像や動画のような大きなデータのやり取りには向いていません。
HTTPとMQTTの違いを表で比較!使い分けのポイント
項目 | HTTP | MQTT |
---|---|---|
通信方式 | クライアント・サーバー型(リクエスト/レスポンス) | パブリッシュ/サブスクライブ型 |
主な用途 | ウェブページ閲覧、API通信、大容量データの送受信 | IoTデバイス間通信、センサー情報リアルタイム送信 |
通信量 | 比較的大きい | 非常に少ない(軽量) |
リアルタイム性 | 低め | 高い |
データの種類 | テキスト、画像、動画など多様 | 主にテキストや小さなデータ |
利用環境 | インターネット全般 | 限られた通信環境や省電力デバイス |
まとめ:HTTPとMQTTはどう使い分けるべき?
簡単に言うと、HTTPはウェブサイトや大きなデータの送受信に向いています。
一方で、MQTTはIoTのように小さな機器が少ない通信量でリアルタイムにデータをやりとりするのに最適です。
選ぶポイントは、通信の目的・データの種類・通信環境や省電力の必要性などです。
それぞれの特徴や強みを理解して使い分けることで、ネットワークの効率が良くなります。
これからIoTやネット通信を学ぶときは、ぜひHTTPとMQTTの違いをしっかり覚えておくと役立ちますよ!
MQTTは小さなIoT機器で使われることが多いですが、実はその軽量さの秘密は『通信ヘッダーがとても小さいこと』にあります。
普通のネット通信はデータのやりとりにたくさんの情報が必要ですが、MQTTは必要最低限の情報だけを送ることでデータの無駄をカット。
そのため、消費電力を抑えつつ数秒おきにセンサー情報を送ることも可能です。
この工夫がIoT機器の長時間稼働につながっています。
こうした細かい工夫がMQTTの人気の理由の一つで、普段意識しなくてもとても合理的な仕掛けなんですよ。ぜひ覚えておいてくださいね!
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