カラコレとカラーグレーディングの違いを徹底解説｜中学生にも伝わるやさしい見分け方

---

カラコレとカラーグレーディングの基本の違いを整理

近頃の映像制作では「カラコレ」と「カラーグレーディング」がよく出てきます。どちらも画面の色味を整える作業ですが、目的や手順がぜんぜん違います。ここではまず両者の基本を丁寧に整理します。
まず押さえたいのは「カラコレ」は写真や映像の色や明るさのズレをなくす作業、「カラーグレーディング」は作品の雰囲気を作る色の設計という点です。
この違いを理解すると撮影後の編集で迷う場面が減り、結果的に作業の効率も上がります。
以下の言い換えも時々使われますが、用語の厳密さを意識することが大事です。
例を挙げると、カメラで白い紙を写したとき紙が真っ白に見えずに少し黄色く偏ってしまうことがあります。これを修正するのがカラコレです。
一方、劇的な印象をつくりたいときは全体の色調を意図的に変えるカラーグレーディングを行います。
この章では初心者にもわかるよう基本の考え方と、現場での実践の順番を紹介します。

カラコレ（カラーコレクション）とは何か

カラコレは色のズレを減らす作業です。例えば露出が足りない映像の暗部を持ち上げる、白バランスを合わせる、シーン間の露出の差を揃える、皮膚の色味を自然に保つ、など。具体的には露出と白平衡の整合、カラーの分布のバランス調整、グレーボードの影響を補正する作業、などを指します。この段階の主な目的は全体の自然さと均一感の確保です。撮影場所やカメラの個体差、レンズの特性の違いを考慮して、各ショットの色を「統一感のある基準」に合わせていきます。
実務ではまず全体像を把握するために広い範囲の色温度調整を行い、次に各ショットの細かなズレを手作業で修正します。
ここで大事なのは「一度に完璧を狙わない」ことです。少しずつ調整していく方が自然な仕上がりになります。

カラーグレーディングとは何か

カラーグレーディングは作品の雰囲気を決める創造的な作業です。カラコレで整えた映像を前提に、色の階調を変えたり、マット（影とハイライトの階調の調整）を操作したりします。色相・彩度・明度を変える三者のバランスを意識して、シーン全体のトーンを一貫させます。ドラマ性を高めたい場合は青みを加えて冷たい印象に、暖かい気持ちを出したいときはオレンジ系を強めるなど、意図的なルックを作ります。
この工程ではLUTsとカラーウィール、曲線、Saturation、シャドウとハイライトの細かな調整が使われます。
作品のジャンルや視聴者の想定年齢に合わせて、観客の感情に強く訴える色の組み合わせを探します。

現場での使い分けと実例

現場では撮影後の編集時に「最初にカラコレを済ませ、その後カラーグレーディングで統一感を作る」順番が多くのケースで実用的です。新しいカットが追加されたときはまず露出と白バランスを再確認し、全体の色情報を基準値へ整えます。複数のカメラで撮影した場合は特にカラコレの統一が重要です。ここでズレがあると、色の印象がバラバラになって視聴者に違和感を与えます。次にカラーグレーディングで雰囲気を決定します。映画風にするのか、ニュース風に見せたいのか、あるいはYouTube動画の明るくポップな感じにするのか、目的を明確にしてください。
実務の流れとしては次のような順序が分かりやすいです。まずショットごとに露出と色温度を合わせ、次にシーン間の色の連続性を保つためのグレーディングを適用します。
ここでのポイントは「過剰な編集は避けること」です。自然な見た目を崩さずに意図を伝えることが大切です。特に初心者の方は、カラコレとカラーグレーディングの境界線を明確に理解することから始めると良い方法です。

able>項目カラコレカラーグレーディング目的正確さと均一感雰囲気と演出主な作業露出・白 Balance・白黒バランス色相・彩度・明度・階調の調整適用タイミング撮影後の初期段階後半のルック設計ble>

この例は実務的な感覚をつかむのに役立ちます。動画制作部の練習では、同じ映像素材を使って「カラコレだけ」で仕上げた場合と「カラーグレーディングも加えた場合」でどう印象が変わるかを比較する演習をよく行います。
比較を通じて、色の力が物語の伝え方にどう影響するかを感じ取ることができます。

まとめ

カラコレとカラーグレーディングはそれぞれ役割が異なり、目的をはっきり分けることが上達への近道です。カラコレは「正確さと自然さ」を守る基盤作り、カラーグレーディングは「表現の個性と雰囲気」を設計します。
この二つを適切に使い分けると、映像作品の見え方が大きく改善します。学生の動画課題や趣味の動画でも、最初は簡単なカラコレから始め、徐々にルックづくりへ進むのが良い方法です。
覚えておきたいのは、色の編集は過剰になりやすいという点です。観察と試行錯誤を繰り返し、視聴者が伝えたい情報を色が補完してくれるように調整してください。

ピックアップ解説

ある日部活で地元の学校行事の映像を作ることになり、私と友達はカラコレとカラーグレーディングの違いについて雑談していました。私は最初、難しそうだと感じていましたが、友達の言葉がきっかけで少しだけ明確になりました。カラコレは色のズレを減らす作業です。露出を上げたり白バランスを合わせたりして、画面全体を自然な色にそろえるのが第一歩です。次にカラーグレーディングで雰囲気を決めます。青みを足して冷たくするか、オレンジを強めて暖かい印象にするかで映像の伝え方が変わります。私たちは同じ素材を使ってカラコレだけの仕上がりと、カラーグレーディングまで加えた仕上がりを比べる練習をしました。結果として、カラコレが基盤を作り、カラーグレーディングが作品の個性を生むと分かりました。今は夕方の校庭を撮影した素材で自分だけのルックを試しています。色の微妙な差が観客の気持ちにどう影響するかを感じ取るのが楽しく、失敗しても何度も挑戦できる楽しさを学びました。次は友達と一緒に別のテーマで再挑戦する予定です。

---