
SD法とリッカート尺度って何?基本の違いをやさしく説明
アンケートや調査でよく使われる「SD法」と「リッカート尺度」。どちらも回答者の気持ちや意見を数値化する方法ですが、実は目的や使い方が異なります。
SD法(Semantic Differential法)は、日本語で「意味差法」とも呼ばれ、物やサービスに対するイメージの強さや性質を表現するための方法です。複数の対義語(たとえば「楽しい-つまらない」)の間に点を打って評価します。
一方、リッカート尺度は「5段階評価」や「7段階評価」でよく知られ、特定の文に対してどの程度同意するかを選ぶ方式。たとえば「この商品は使いやすい」といった文に、「とても同意」「やや同意」「どちらでもない」などで答えます。
これらは似ているようで、答え方も評価の方法も違うのです。
SD法とリッカート尺度の構造や使い方の違いを表で比較!
具体的な違いは以下の表でわかりやすくまとめました。
連続的な評価
段階的評価
例:清潔-不潔、便利-不便
例:この製品は便利だ(同意・不同意)
製品やブランドイメージの測定
同意レベルの把握
どんな時に使い分ける?SD法・リッカート尺度の適した活用例
では、それぞれどんな場面に向いているのでしょうか。
SD法が向いている場合:
・ブランドや商品のイメージを多角的に探りたい
・感覚や印象など、曖昧な側面を数値化したい
・対義語で表現できる質的な評価が欲しい
例えば、新商品のパッケージデザインに対して「おしゃれ-ダサい」「高級感がある-安っぽい」といったイメージを幅広く知りたい時に役立ちます。
リッカート尺度が向いている場合:
・回答者の意見や態度の強さをストレートに知りたい
・アンケートの質問が単一の肯定文や否定文で構成されている
・集計や結果の解釈が簡単なものを求めている
たとえば、「この商品は使いやすいと思いますか?」「このサービスに満足していますか?」といった単純明快な質問に最適です。
このように、調査の目的や質問内容に合わせて使い分けることが重要です。
まとめ:SD法とリッカート尺度は目的に合わせて選ぼう!
今回ご紹介したSD法とリッカート尺度の違いは、アンケートや調査を効果的に行うためには欠かせません。
要点を簡単にまとめると、
- SD法は感覚やイメージの強弱を多面的かつ細かく分析できる
- リッカート尺度は同意・不同意の段階評価として分かりやすい
- 調査の目的や質問形式、分析方法によって適した方法を選ぶべき
これらの違いを正しく理解することで、より信頼性の高い調査結果が得られます。
ぜひあなたの調査でも、SD法とリッカート尺度の特徴を生かして活用してみてくださいね!
最後にもう一度、比較表を振り返ると理解が深まります。
特徴 | SD法 | リッカート尺度 |
---|---|---|
評価方法 | 対義語で連続的に評価 | 文に対して段階評価 |
目的 | イメージの多面的分析 | 意見の同意度評価 |
回答の性質 | 細かいニュアンス表現可能 | シンプルで集計しやすい |
ご覧いただきありがとうございました!
リッカート尺度はよく知られている「5段階評価」の形式ですが、実は選択肢の数は絶対的に決まっているわけではありません。たとえば7段階や9段階に対応することもあるんです。選択肢の数が多いほど回答者は微妙な心理状態を表現できますが、逆に選ぶのが難しくなることも。調査の目的に応じてバランスを考えるのが大切です。
ちなみに、日本の学校のアンケートなんかでは5段階が多いですが、研究の世界では7段階以上を推奨することも多いんですよ!選択肢の数によって結果の精度が変わる面白い特徴ですね。
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