
デフレとリセッションの基礎知識
経済の話を聞くとよく「デフレ」や「リセッション」という言葉が出てきます。
どちらも経済の悪い状態を表すことが多いですが、実は意味が少し違います。
デフレは物の価格が全体的に下がり続ける状態のこと、
リセッションは経済活動が縮小してしまう、つまり景気が悪くなることをいいます。
ここでは、デフレとリセッションの違いをわかりやすく説明します。
デフレとは何か?
デフレとは、物価が持続的に下がり続ける状態を指します。
例えば、毎日100円のパンが90円、80円とどんどん安くなると、お金の価値が相対的に上がったことになります。
一見お得に見えますが、物価が下がり続けると企業の売上が減り、従業員の給料が下がったり、雇用が減ったりします。
その結果、消費者は買い控えをしてしまい、経済全体が停滞してしまいます。
つまり、デフレは経済に悪影響を与える悪循環を生むケースが多いのです。
リセッションとは何か?
リセッションは経済用語で「景気後退」を意味します。
具体的には、国内総生産(GDP)が数ヶ月から数四半期連続で減少することを指しています。
景気が悪くなると、企業の売上や利益が減り、失業率が上がることが多くなります。
リセッションの間は消費も控えられる傾向があり、経済活動が全体的に縮小します。
リセッションは物価が下がるデフレとも関連しますが、必ずしも物価が下がるとは限らず、物価が上がるインフレと同時にリセッションが起こることもあります。
デフレとリセッションの違いを表で比較
項目 | デフレ | リセッション |
---|---|---|
意味 | 物価が継続的に下がる状態 | 経済活動が縮小し景気が後退する状態 |
影響 | 企業の収益悪化、給料減少、消費低迷 | 生産や雇用の減少、失業率の上昇 |
物価 | 主に下がる | 下がることもあれば上がることもある |
持続期間 | 長期間続くことが多い | 一般的に数ヶ月から数四半期 |
経済活動全般 | 間接的に経済活動に影響 | 直接的に経済活動が減速 |
まとめ:デフレとリセッション、どちらも経済に悪影響
デフレもリセッションも経済にとって良くない状態であることは同じです。
違いとしては、デフレが物価の動きに注目した言葉であるのに対し、
リセッションは経済全体の成長や縮小に注目した言葉だと考えられます。
経済が悪くなったと感じたとき、この二つがどう関係しているのかを理解できると経済ニュースもわかりやすくなります。
大人の話を聞くと難しく感じるかもしれませんが、基本を押さえれば意外とシンプルです。
ぜひこの機会に覚えておきましょう!
「リセッション」という言葉はよくニュースで聞きますが、実は景気が後退する期間のことを指しているだけで、その間に物価が必ず下がるわけではありません。
例えばリセッション中でもガソリン価格が上がることがあります。
これは供給が減ったり原油価格が高くなったりするからで、経済全体が悪くても特定の物価は上がることがあるんです。
だからリセッションと物価の動きは必ずしもリンクしないんですね。
この点を理解すると経済ニュースを聞くときに混乱しにくくなりますよ!
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