
UX(ユーザーエクスペリエンス)とは何か?
UXとは「ユーザーエクスペリエンス」の略で、ユーザーが製品やサービスを使うときに感じる体験全体を指します。
例えば、スマホのアプリを使っているとき、使いやすさや楽しさ、満足感などを総合的に評価したものがUXです。
UXの目的は、ユーザーがストレスを感じずに快適にサービスを利用できることにあります。
ただデザインがきれいなだけでなく、操作がわかりやすく、便利な機能がついていることが重要です。
UXは見た目のデザインだけではなく、ユーザーの感情や行動も含めた幅広い体験全体を設計することです。
サービスデザインとは何か?
サービスデザインは、サービス全体の仕組みやプロセスを設計することを指します。
飲食店や郵便、銀行、ITサービスなど、多くの業種でサービスを提供する際にどうしたらお客様に満足してもらえるかを考えます。
サービスデザインは、サービスがスムーズに動くように、スタッフの動きやシステム、店舗の利用方法など全体を計画・改善することです。
つまり、最初から最後までどんな流れでサービスを提供するのかを設計し、顧客と事業者の双方が満足できる仕組み作りを目指します。
ユーザーの体験は大事ですが、サービスを提供する側の視点も強く含んでいます。
UXとサービスデザインの違い
では、UXとサービスデザインの違いはどこにあるのでしょうか?
簡単にいうと、UXはユーザーの体験にフォーカスし、サービスデザインはサービス全体の仕組みや流れを設計することです。
以下にわかりやすい違いを表にまとめました。
ポイント | UX | サービスデザイン |
---|---|---|
目的 | ユーザーの体験の質を高めること | サービスの提供全体を計画し、効率化すること |
焦点 | ユーザーの感情や操作体験 | 社内プロセスや仕組み、顧客接点全体 |
範囲 | ユーザーが接する部分の体験 | サービス全体の設計(スタッフ、システム含む) |
成果物 | ワイヤーフレーム、プロトタイプ、ユーザーテスト結果 | サービスブループリント、フロー図、顧客ジャーニーマップ |
関係者 | UXデザイナー、ユーザーリサーチャー | サービスデザイナー、事業部門、現場スタッフ |
どう使い分ければいい?
UXとサービスデザインはどちらか片方だけではなく、互いに補い合う関係にあります。
例えば、新しいスマホアプリを開発する時は、UXデザイナーがユーザーの使い勝手を良くする設計をします。一方で、サービスデザイナーはそのアプリを提供するための運用方法やカスタマーサポートの仕組みを設計することもあります。
つまり、UXはユーザー視点での使いやすさを追求しつつ、サービスデザインはサービスがうまく機能する仕組み全体をつくる役割です。
この二つをしっかり理解し、使い分けることが良いサービスづくりには不可欠です。
UXの中でも「ユーザビリティ」という言葉をよく耳にしますが、これはズバリ“使いやすさ”のこと。
実は使いやすいだけでは十分じゃなく、楽しい、便利、安心感なども含めて体験全体がUXです。
サービスを使うときの感じ方は人それぞれ違うので、UXデザイナーは幅広くユーザーの声を聞きながら改善します。
この奥深さがUXデザインの面白いところですね。
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