
はじめに
インターネットを使っていると、「IPsec(アイピーセック)」や「SSL(エスエスエル)」という言葉を聞いたことがありませんか?
どちらもデータを安全に守るための技術なのですが、用途も仕組みも違います。『IPsecとSSLって何が違うの?』と疑問を持っている人も多いでしょう。
今回はそんな二つの技術について、難しい言葉をできるだけ使わずに、わかりやすく説明していきます!
IPsecとは何か?
まずはIPsecについて説明しましょう。IPsecはInternet Protocol Securityの略で、インターネットの通信を安全にするための仕組みです。
簡単に言うと、IPsecはコンピュータ同士が通信するときにデータを暗号化して、盗み見や改ざんから守ります。
例えば、会社のパソコンが遠くにあるサーバー(データを保存している場所)とやり取りするときに、誰にも内容を見られないように安全に情報を送ることができます。
IPsecは通信の中身だけでなく、送り元と送り先も確認することができるため、とても安全性が高いのが特徴です。
また、IPsecはネットワークレベルで動くので、パソコンの中のすべての通信に使えます。
SSLとは何か?
次にSSLについて説明します。SSLはSecure Sockets Layerの略で、特にウェブサイトの通信を安全にする技術です。
例えば、私たちがインターネットショッピングやネットバンキングをするとき、パソコンやスマホから送る情報を見られないように暗号化してくれます。
SSLはウェブブラウザとウェブサーバーの間のやり取りを安全にします。
みなさんがネットで見る「https://」のサイトは、SSLやその後継技術であるTLSが使われている証拠です。
SSLは特に特定のアプリケーションやサービスの安全な通信を目的に作られています。
IPsecとSSLの違い
では、IPsecとSSLは具体的に何が違うのでしょうか?
下の表で主な違いをまとめました。
項目 | IPsec | SSL |
---|---|---|
主な使い方 | ネットワーク全体の通信の安全確保 (VPNなど) | 特定のアプリケーションやウェブ通信の安全確保 |
動作する場所 | ネットワーク層(IPレベル) | トランスポート層(アプリケーション側) |
対象範囲 | パソコンの全通信を保護 | ウェブブラウザや特定アプリの通信のみ保護 |
使いやすさ | 設定が複雑なことが多い | 比較的簡単に使える |
代表的な用途 | 企業のリモートアクセスVPN | ウェブサイトの暗号化(HTTPS) |
簡単に言えば、IPsecは会社などのネットワーク全体を安全に保つため、SSLはインターネット上の特定のサービスを安全にするために使われます。
だから、家庭でインターネットショッピングをするならSSLが関係し、会社でどこからでも安全に社内ネットワークにアクセスするならIPsecがよく使われるのです。
まとめ
IPsecもSSLもどちらも安全な通信を支える重要な技術です。
IPsecはネットワーク全体を守る強力な仕組みですが、設定が少し難しいこともあります。
一方、SSLは特にウェブサイトなどの特定の通信を暗号化して、みんなが簡単に安全に使えるようにしてくれます。
どちらがいいかは用途によって違うので、状況に合わせて使い分けることが大切です。
これで、IPsecとSSLの違いが少しでもわかりやすくなれば嬉しいです!
IPsecという言葉を聞くと、どうしても難しそうに感じる人が多いですが、実はリモートワークや会社の社内ネットワークの安全を守る鍵のような存在なんです。
IPsecの役割の一つに、VPN(バーチャルプライベートネットワーク)を作って、まるで自宅から会社のネットワークに直接つながっているかのように安全に通信することがあります。
このためにIPsecはネットワークのルールに従って全ての通信を包み込むので、安全で広範囲な通信保護ができるのです。
ちょっと想像してみてください。自宅のWi-Fiから会社の秘密の情報にアクセスするとき、IPsecがなければ誰かにその情報を盗まれるかもしれません。でもIPsecのおかげで、情報は暗号化されて安全に届くのです。