
プライバシーマークと個人情報保護法の基本的な違い
日本で個人情報を守るためには「プライバシーマーク」と「個人情報保護法」という二つの大切な仕組みがあります。
一言で言うと、プライバシーマークは企業が守るべきルールや体制を認定する制度、個人情報保護法は国が定めた法律です。
プライバシーマークは、企業が個人情報をしっかり管理していることを証明するマークで、第三者機関が審査をして与えます。対して、個人情報保護法は法律なので、個人情報の取り扱いや権利の範囲を決めています。
このように両者は異なる目的と役割を持っていて、企業が個人情報をどう扱うかを定めた法律(個人情報保護法)に基づいて、優れた管理体制を作った企業が受けられる制度(プライバシーマーク)という関係です。
プライバシーマークの特徴と取得のメリット
プライバシーマークは、日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)という団体が運営しています。
企業や団体が個人情報保護に関するルールを守り、適切な管理を行っている場合に認定される制度です。
プライバシーマークを取得すると、顧客からの信頼が上がり、取引の際にも有利になることがあります。特に情報を扱う仕事では、このマークがあることで安心感を与えることができます。
また、プライバシーマークを維持するためには毎年の更新審査がありますので、常に高い管理水準を保つ必要があります。これは企業にとっても個人情報保護の意識を高める良いきっかけとなります。
個人情報保護法の役割と主な規制内容
個人情報保護法は2003年に制定され、その後改正を繰り返しながら日本の個人情報を守るための基本的なルールを定めています。
この法律は、個人情報の収集、利用、提供、保管などのルールを企業や団体に課します。また個人にも、自分の情報について開示や訂正を求める権利が認められています。
たとえば、企業は情報を使う目的を明示し、本人同意を得ることが必要です。違反すると罰則があり、個人情報を無断で第三者に渡すことも禁止されています。
個人情報保護法は法律なので、企業は必ず守らなければならず、プライバシーマークの取得がなくても適用されます。
プライバシーマークと個人情報保護法の違いのまとめ
ポイント | プライバシーマーク | 個人情報保護法 |
---|---|---|
性質 | 認定制度(任意) | 法律(強制) |
運営団体 | 日本情報経済社会推進協会(JIPDEC) | 日本国政府 |
対象 | 企業や団体の管理体制 | すべての個人情報の取り扱い |
目的 | 適切な個人情報管理の証明と信頼獲得 | 個人情報の保護と権利の保障 |
法的義務 | なし(任意取得) | あり(違反時は罰則あり) |
まとめると、個人情報保護法は日本中のルールを定める法律で、プライバシーマークは企業がその法律に基づく管理をきちんとしていることを認められるマークです。
つまり、個人情報保護法はみんな守らなければいけない法律で、プライバシーマークは企業が信頼を得るための努力の証だと考えるとわかりやすいでしょう。
「プライバシーマーク」の面白いところは、ただのマーク以上の意味を持っていることです。たとえば、取得には専門の審査があり、その審査では個人情報を守るためのさまざまなルールや仕組みがチェックされます。だからこのマークは、お店や会社がしっかり個人情報を守っている証拠として、お客さんからの信頼をぐっと高めてくれるのです。まるで、個人情報を守る“称号”のようなものですね。
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