
労働安全衛生法と労基法って何?基本からわかりやすく説明します
仕事をする上でよく耳にする「労働安全衛生法」と「労基法(労働基準法)」。どちらも労働者のための法律ですが、役割や目的には違いがあります。
まずは名前から見てみましょう。労働基準法(通称:労基法)は、働く人の賃金や労働時間、休日などの最低条件を定めた法律です。
一方、労働安全衛生法は、職場での安全と健康を守るためのルールが書かれています。
つまり、労基法は働く条件の基準を守るための法律、労働安全衛生法は安全で健康に働く環境を作るための法律と考えるとわかりやすいです。
両方とも働く人たちを守るための法律ですが、その役割と対象が少し異なります。
これから、両者の違いをわかりやすく深く見ていきましょう。
労働基準法の主なポイントと役割
労働基準法は働く人の権利を守るルールです。
たとえば、労基法にはこんなことが決まっています。
- 1日8時間、1週40時間以上は原則的に働いてはいけない
- 最低賃金は必ず守ること
- 残業や休日出勤の際は特別な計算で賃金を支払う
- 有給休暇を与えること
これらは働く時間やお金に関する基本ルールで、労働者が不当に長く働かされたり、休みが取れなかったりしないようにするためのものです。
もちろん、この法律に違反すると企業は罰せられます。
労基法は勤める人の経済的な権利と時間的な権利を守り、安心して働ける基盤を作っています。
労働安全衛生法の主なポイントと役割
労働安全衛生法は働く場所の環境や安全を守る法律です。
具体的にはこんなことがあります。
- 有害な物質から守るための設備の設置や管理
- 労働者の健康診断やストレスチェックの実施
- 危険な作業で事故を防ぐための安全指導
- 職場の衛生や清掃をしっかり行うこと
この法律により、労働者が体を壊したり事故にあったりしないようにするためのルールが決められています。
例えば工場での機械の安全装置が義務付けられたり、事務所でも労働者の体調管理が求められます。
このように労働安全衛生法は主に安全面や健康面で働く人を守る役割を持っています。
労働安全衛生法と労基法の違いを表でまとめてみよう
法律名 | 目的 | 主な内容 | 守る対象 |
---|---|---|---|
労働基準法(労基法) | 働く人の労働条件の最低基準設定 | 労働時間、賃金、休憩・休日、有給休暇など | 労働者全般 |
労働安全衛生法 | 職場の安全と健康を確保すること | 安全設備、健康診断、ストレスチェック、安全教育など | 労働者全般 |
この表からわかるように、両者は補い合う関係にあることがポイントです。
労働基準法が働く「時間」や「賃金」を守り、労働安全衛生法が「安全」や「健康」を保障しています。
どちらも大事な法律なので、労働環境を良くするためによく理解しておきましょう。
ピックアップ解説
「労働安全衛生法」について話すとき、実は安全だけじゃなく“健康管理”がポイント。
例えば、会社で定期的に健康診断やストレスチェックを行うのは、この法律の決まりによります。
みんなが安全に働けるように見た目にはわかりにくいけど、とても大切な法律の一部なんですよ。
だから、単なる事故防止だけじゃなく、心と体の健康も守る法律なんだと覚えておきましょう。
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