
外部仕様書とは?何を示すのか?
ソフトウェア開発やシステム設計を始めるときに、よく出てくる文書のひとつに外部仕様書があります。では、外部仕様書とは一体何でしょうか?
外部仕様書は、システムやソフトウェアを使用する人が知る必要がある情報をまとめた文書です。簡単に言うと、利用者や関係者が「どのようにシステムとやりとりをするのか」「何ができるのか」を説明します。
たとえば、スマートフォンのアプリを作る場合、外部仕様書には画面のデザイン、入力する情報、ボタンの動作など、ユーザーが見る画面や操作方法についての説明が書かれます。
この文書は技術者だけでなく、営業担当や顧客も理解できるように作成されることが多いです。そのため、専門的な技術用語はなるべく控え、わかりやすい言葉で書くことがポイントです。
まとめると、外部仕様書はシステムの見た目や使い方に焦点を当てた説明書なのです。
機能仕様書とは何か?具体的な内容と役割
次に機能仕様書について説明します。機能仕様書は、開発者やエンジニア向けに書かれる文書で、システムが持つべき具体的な機能や動作の詳細をまとめています。
例えば、「ユーザーがログインボタンを押したときに、どのような処理を行い、どんな条件ならログイン成功とするか」「データベースから情報を取り出す方法」など、中身の動きや仕組みを詳しく説明します。
機能仕様書は、プログラムを書くときの設計図のような役割です。だから、外部仕様書よりももっと細かい情報や技術的な内容が盛り込まれています。
この文書は、プログラマーやテスト担当者が理解して、正しく機能を作り、チェックを行えるように作成されます。
簡単に言うと、機能仕様書はシステムの中身や動き方を詳細に書いた技術的な設計図なのです。
外部仕様書と機能仕様書の違いを表で比較
ここまでの内容を、外部仕様書と機能仕様書の違いとしてわかりやすく表にまとめました。
比較項目 | 外部仕様書 | 機能仕様書 |
---|---|---|
目的 | ユーザーや関係者が理解するためのシステムの利用方法の説明 | 開発者がシステムの機能や動作を正しく実装するための詳細説明 |
内容 | 画面設計、操作手順、入出力の仕様など | 処理の流れ、条件分岐、エラー処理、データベースとの連携など |
対象読者 | 顧客、営業、ユーザーなど技術者でない人も含む | プログラマー、テスター、設計者 |
言葉遣い | 専門用語は控えめでわかりやすく | 技術用語や専門知識を用いる |
例 | ログイン画面のボタンの表示や配置 | ログイン成功の判定条件やパスワード認証の処理 |
このように、外部仕様書と機能仕様書は目的や内容、読み手が異なるため、作り方や使い方も変わります。
それぞれを正しく理解し、適切に活用することで、プロジェクトがスムーズに進みやすくなるのです。
まとめ:両仕様書の違いを知って開発を成功させよう
今回は「外部仕様書と機能仕様書の違い」について、初心者でもわかりやすく解説しました。
外部仕様書は利用者目線でシステムの見やすさや使いやすさを示し、機能仕様書は開発者目線で機能の動きや仕組みを詳しく書きます。
両者は役割が違うため、混同しないようにしましょう。
システム開発において、この2つの仕様書がうまく連携していると、誤解やトラブルが減り、より良い製品が生まれやすくなります。
ぜひ、この記事で紹介した表やポイントを参考に、外部仕様書と機能仕様書の違いをしっかり理解して、スムーズな開発に役立ててください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
外部仕様書はユーザーが目にする部分を説明する文書ですが、実はこの“外部”という言葉は「外から見たシステムの姿」という意味なんです。だから、内部の細かい動きはあえて書かず、シンプルに使いやすさを重視しています。逆に機能仕様書はまさに“内部”の設計図。両者をしっかり区別すると、開発の役割分担がスムーズになりますよ!
次の記事: 要件定義書と要件書の違いをわかりやすく解説!初心者にもおすすめ »