
重量鉄骨と鉄筋コンクリートって何?
建物を建てるときに使われる材料として、重量鉄骨と鉄筋コンクリートという言葉をよく耳にします。
でも、この2つが具体的にどう違うのか分からない人も多いでしょう。
簡単に言うと、重量鉄骨は鉄で作られた大きな骨組みのこと。鉄筋コンクリートは鉄の棒(鉄筋)を入れたコンクリートでできた構造のことです。
どちらも建物の強度を支えるとても大切な材料ですが、その"作り方"と"特徴"には違いがあります。
ここからはそれぞれの特徴を詳しく説明していきます。
重量鉄骨の特徴とメリット・デメリット
重量鉄骨は、名前の通り太くて重い鉄骨材を使った構造です。
主に工場であらかじめ作られた鉄の柱や梁(はり)を現場で組み立てて建物の骨組みを作ります。
【重量鉄骨のメリット】
- 工場で製作するため、品質が安定している
- 建物の形が自由に設計しやすい
- 建設期間が比較的短い
- 軽量鉄骨よりも耐震性や耐久性が高い
【重量鉄骨のデメリット】
- 鉄でできているので、錆びる可能性がある(防錆処理が必要)
- 断熱性・遮音性はコンクリートに比べると劣る
- 火災時に鉄が熱で変形しやすく、耐火性能を高める対策が必要
このように重量鉄骨は強度が高く、短期間で組み立てられるのが特徴ですが、メンテナンスや火災対策が重要になります。
鉄筋コンクリートの特徴とメリット・デメリット
鉄筋コンクリートは、鉄の棒(鉄筋)を型枠の中に組み入れ、その周りにコンクリートを流し込んで固めたものです。
この構造は鉄の強さとコンクリートの圧縮に強い性質を組み合わせているため、耐久性が非常に高いです。
【鉄筋コンクリートのメリット】
- 耐震性や耐火性に優れている
- 遮音性・断熱性が高いので快適な室内環境を作りやすい
- 長持ちしやすくメンテナンスが少なくて済む
【鉄筋コンクリートのデメリット】
- 工期が長くなりやすい
- 重量が重いため、地盤や基礎に強度が必要
- コストが高めで設計の自由度が制限されることもある
鉄筋コンクリートは建物の安全性と快適性を重視する場合に適していますが、作るのに時間と費用がかかります。
重量鉄骨と鉄筋コンクリートの違いを比較表でチェック!
それでは、ここまで説明した特徴を表でまとめてみましょう。
項目 | 重量鉄骨 | 鉄筋コンクリート |
---|---|---|
材料 | 太い鉄骨 | 鉄筋+コンクリート |
施工方法 | 工場製作 → 現場組立 | 現場で鉄筋組立 → コンクリート打設 |
耐震性 | 高い | 非常に高い |
耐火性 | 鉄の熱変形に注意が必要 | 高い |
断熱・遮音性 | やや劣る | 高い |
工期 | 比較的短い | 長い |
コスト | 中くらい | やや高め |
こうして比べると、それぞれに得意なポイントと注意点があることがわかります。
建物の用途や建てる場所の条件に合わせて選ぶことが大切です。
鉄筋コンクリートは鉄筋とコンクリートを組み合わせた構造ですが、なぜこの2つを合わせるのか知っていますか?実は、コンクリートは圧縮には強いけど引っ張りには弱く、鉄筋は引っ張りに強いんです。だから鉄筋を中に入れて補強することで、それぞれの弱点を補い合い、建物を強くしているんですよ。ちょっとした科学のマジックですね。中学生でもわかりやすい話なので、建築の勉強が楽しくなりますよ!
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