
ピクセル画像とは何か?
まず、ピクセル画像とは、写真やスマートフォンの画面で見られるような画像のことです。ピクセルは「画素」と呼ばれる小さな点の集まりでできています。パソコンやスマホの画面は無数の小さな点が敷き詰められていて、それぞれの点が色の情報を持っているのです。たとえば、スマホのカメラで撮った写真も、このピクセル画像の一種です。
ピクセル画像の特徴は、画面の拡大やズームをすると、点の形がはっきり見えてしまうことです。これを「拡大時のぼやけ」や「ジャギー」と呼びます。なぜなら、ピクセルの数が決まっているため、ズームインすると点の数は変わらず、点が目立ってしまうからです。
このように、ピクセル画像は細かい色の変化をリアルに表現できるため、写真や細部が多いものに向いていますが、拡大に弱いのがデメリットです。
ベクター画像とは?
一方、ベクター画像は、点と線の情報を数式で表現した画像です。つまり、線の長さや曲がり具合、色の情報をデータとして記録しているため、どんなに画像を大きくしても滑らかできれいなまま表示されます。
この特徴から、印刷物のロゴや地図、アイコンなどのデザインに多く使われています。ベクター画像は図形の形や色を数学的に取り扱うため、拡大・縮小による画質の劣化がほとんどありません。
また、編集もしやすいため、デザイナーにとっては扱いやすいデータ形式です。ただし、写真のような細かい色の変化は表現しにくいため、写真画像には向いていません。
ピクセルとベクターの違いをわかりやすく比較!
特徴 | ピクセル画像 | ベクター画像 |
---|---|---|
データ構造 | 小さな点(ピクセル)の集合 | 線や形を数式で表現 |
拡大・縮小 | 拡大すると画質が劣化する | 拡大しても画質が劣化しない |
利用例 | 写真、ウェブ画像、スマホの画像 | ロゴ、イラスト、地図、アイコン |
編集のしやすさ | ピクセル単位の編集が必要 | 形や色の編集が簡単 |
色の表現 | 細かい色の変化を表現できる | 色の変化は単純な形に向いている |
なぜ知っておくべき?使い分けのポイント
ピクセル画像とベクター画像は、用途に応じて使い分けることが重要です。
たとえば、家族写真を印刷するときはピクセル画像が向いています。一方、会社のロゴやチラシのイラストを作るときは、拡大縮小してもきれいなベクター画像が適しています。
また、編集作業を考えた場合も、細かい写真の修正はピクセル画像が必要ですが、絵の形やバランスを変えたいときはベクター画像が便利です。
つまり、どんな場面で使うかを考えて、ピクセル画像とベクター画像を使い分けることが、きれいな写真やデザインを作る上で大切です。
ベクター画像って、実は数式で形や色を作っているんです。だからいくら拡大してもぼやけないんですよ。例えば、地図やロゴは細かいディテールよりも『形』が大事なので、ベクター画像がぴったり。でも写真みたいなリアルな色の表現は苦手なんです。こういう違いを知ると、画像の扱いがぐっと便利になりますよね。
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