
作業手順書と作業指図書の基本的な違いについて
まずは「作業手順書」と「作業指図書」の基本的な違いを押さえましょう。
作業手順書は、作業を行うための詳細な手順をまとめた書類で、誰が見ても同じように作業ができるように作られています。具体的には、作業の流れや注意点、必要な道具や材料、検査方法などが書かれています。
一方、作業指図書は、実際の作業を指示するための書類で、作業者に対し何をどの順番で行うかを伝えるためのものです。作業手順書をもとに、具体的な指示や数量、期限などが記されています。
このように、作業手順書は「どうやって作業を行うかのマニュアル」、作業指図書は「どの作業をいつ行うかの指示書」と考えると分かりやすいです。
作業手順書の特徴と役割
作業手順書は、作業を標準化し品質保持を目的としています。
主な特徴は以下の通りです。
- 作業を段階的に分けて説明している
- 安全面や作業効率を考慮している
- 作業者全員が理解できるように簡単で分かりやすい内容
- 品質検査のポイントも記載されている
例えば新しく入った従業員が同じ作業を再現できるように使われます。
作業ミスの防止や品質の均一化、教育訓練のツールとしても役立つ重要な書類です。
作業指図書の特徴と役割
作業指図書は、現場の作業者に対し「何をいつ、どれだけ、どのように行うか」を指示するための書類です。
主な特徴は以下の通りです。
- 具体的な作業の指示内容が書かれている
- 数量、期限、場所などが明確にされている
- 作業の進捗管理のための役割も持つ
- 場合によっては変更事項の連絡としても使われる
例えば、工場のライン作業で今週作る製品数や部品の組立順序を示す時に利用されます。
作業指図書によって、作業者は何をすればよいかが具体的にわかり、トラブルの防止や作業効率の向上が期待できます。
作業手順書と作業指図書の比較表
項目 | 作業手順書 | 作業指図書 |
---|---|---|
目的 | 作業の標準化と品質保持 | 作業の具体的指示と進捗管理 |
内容 | 作業の詳しい方法や手順、安全注意事項 | 作業内容の詳細指示、数量、期限 |
対象 | 作業全体をカバーするマニュアル | 特定の作業や日にちごとの指示書 |
作成者 | 品質管理者や技術者 | 現場管理者や工程管理者 |
使用時期 | 作業開始前、教育訓練時 | 作業の実行時 |
まとめ
作業手順書と作業指図書は、それぞれ違った役割を持つ書類です。
作業手順書は、作業を正しく行うための詳細なルールや方法を書いたマニュアル。
一方、作業指図書は、そのマニュアルをもとに作業者へ具体的な作業内容・期限・数量などを伝える指示書となります。
両方をうまく使い分けることで、作業ミスを減らし品質向上やスムーズな作業進行を目指せます。
作業現場で働く方は、その違いをしっかり理解しておくことが重要です。
作業指図書って、一見すると作業手順書と似ているけど、実は役割がすごく違うんですよね。作業手順書は、まさに作業の『やり方の説明書』で、誰でも同じように作業を進められるように書かれています。でも作業指図書は、『今日はこれだけやってね』とか『この順番でやるよ』と具体的な指示を出すもの。だから指図書は現場での目標設定や、進み具合の管理にも使われます。だから、仕事の計画と実行をつなぐ重要な役割があるんです。
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