
強迫性障害と強迫神経症は実は同じ?その違いとは
皆さんは強迫性障害(OCD)と強迫神経症という言葉を聞いたことがありますか?この2つは似ている言葉なので、混乱しやすいですよね。実は強迫性障害強迫神経症。病院や医療現場で使われる正式名称は強迫性障害強迫神経症
どちらも「頭から離れない考え(強迫観念)」や、それを抑えるために繰り返し行う行動(強迫行為)を特徴とする病気です。例えば、手が汚れていると感じて何度も手を洗ったり、数を数えたりする行動がよく知られています。
では、この2つの言葉がどう違うのか、詳しく見ていきましょう。
強迫性障害とは?
強迫性障害は、強迫観念(消えない不安や考え)が頭の中に繰り返し浮かび、それを抑えるために強迫行為(同じことを何度も繰り返す行動)をしてしまう病気です。
強迫観念の内容は人によって違い、例えば「ドアの鍵を閉めたか心配で何度も確認する」や「手が汚いと思って洗い続ける」などがあります。これらの行動は本人がやめたいと思っても止められないことが多いのが特徴です。
この病気は日常生活に支障をきたしやすく、学業や仕事にも大きな影響を与えます。ですが適切な治療を受けることで、症状を大きく改善することが可能です。
強迫神経症という言葉の歴史と現在の使われ方
「強迫神経症」という言葉は、昔の精神医学で使われていた名称です。強迫性障害とほぼ同じ症状を指していました。
昔の日本では「神経症」という言い方が多く使われていたため、「強迫神経症」と呼ばれていました。しかし、現在の医療現場や精神医学ではより正確な診断用語として強迫性障害が使われています。
この言葉の違いは、同じ病気を指しているものの時代の変化や医学用語の改正により呼び方が変わった、だけだと言えます。
つまり、今は「強迫性障害」という言葉を使うのが主流で、「強迫神経症」は古い表現として理解してください。
強迫性障害と強迫神経症の違いを簡単な表で比較
まとめ:言葉の違いを理解して正しく対処しよう
強迫性障害と強迫神経症は基本的に同じ病気を指していますが、呼び方が変わっただけの違いです。
現在は強迫性障害相談することが大切です。
正しい言葉を理解し、その症状に向き合うことで、適切な治療とサポートが受けられます。強迫性障害は治る可能性が十分にある病気ですので、怖がらずに一歩踏み出しましょう。
「強迫観念」という言葉、普段はあまり聞き慣れないかもしれませんね。これは「頭の中で何度も繰り返し浮かんでくる嫌な考え」のことを指します。強迫性障害の症状の中心で、例えば『鍵をかけ忘れたかも』という考えが何度も消えなかったり、手が汚いと思い続けたりします。でも不思議なことに、この強迫観念は本人にとってはとても苦しいもので、しかも自分の意思で止めることが難しいんです。だから、強迫観念があると気持ちが休まらず困ってしまうのですね。こうした思考の特徴を知ると、強迫性障害の症状がどんなものか、少しイメージしやすくなると思います。