
最低時給と最低賃金の違いとは?
みなさんは「最低時給」と「最低賃金」という言葉を聞いたことがありますか?
どちらも労働に関するお金の話ですが、実は意味が少し違います。
最低時給とは、1時間あたりに支払われる最低限の給料のことを言います。例えばアルバイトやパートで1時間働いたらこれだけはもらえないといけない、という最低限の時給です。
一方、最低賃金はそれより広い意味を持ち、地域ごとに法律で決められた最低限の賃金のこと。
通常は「最低賃金法」という法律に基づいて、厚生労働省から毎年発表されます。
つまり、最低賃金は基本的に「最低時給」の形で設定されることが多いですが、最低賃金のほうが法律のルールでより幅広く決められている名前だとイメージしてください。
最低時給は「時間あたり」、最低賃金は「地域や産業単位で決まる最低の給与全般」という意味です。
最低時給と最低賃金の違いをもっと詳しく理解しよう!
ここでは、より具体的に違いを整理してみましょう。
最低時給は「1時間に対して最低いくら払わなければならないか」の基準です。
たとえば東京都の最低賃金が1,072円なら、働いた1時間に最低1,072円もらえます。
最低賃金はここで使っている言葉ですが、法律で決められているため不払いをしたら労働基準法違反になります。
さらに労働内容や職種、年齢によって特例もあります。
実際は最低賃金は地域ごとに異なります。例えば東京なら1,072円でも、地方ではもっと低い数字に設定されています。
それは生活費の違いや経済活動の違いから決まっているのです。
では、最低時給はどうでしょう?
最低時給は多くの場合、最低賃金としての最低の時間単価として使われます。
つまり最も一般的なのは最低賃金=最低時給と思って問題ありません。
ただし、最低時給という言葉だけで見ると、事業者が独自に決めた時間あたりの給料を指す場合もあるので、用語としては最低賃金のほうがより法律的で公式な意味を持ちます。
最低時給と最低賃金の比較表
項目 | 最低時給 | 最低賃金 |
---|---|---|
意味 | 1時間あたりに支払われる給料の最低ライン | 法律で定められた地域・産業ごとの最低賃金の基準 |
決まり方 | 企業や業種により異なる場合がある(=一般用語) | 労働基準法で毎年見直され厚生労働省が決定 |
法的拘束力 | 基本的になし(企業ルールによる) | 強い拘束力があり違反すると罰則もある |
対象 | 働いた時間に支払う賃金単価 | 労働者全員の最低労働条件 |
例 | アルバイトの時給900円など | 東京都の最低賃金は1,072円(2024年時点) |
まとめ
今回は最低時給と最低賃金の違いについて中学生でもわかりやすく解説しました。
ポイントは以下の通りです。
- 最低時給は時間あたりどれだけ払うかの最低ラインを指す言葉
- 最低賃金は法律で決められて守らなければいけない最低限の賃金基準
- 最低賃金は地域によって違い、毎年見直されている
- 最低賃金はほとんどの場合、最低時給の形で示される
この2つは似ている言葉ですが、法的に重要なのは最低賃金のほうです。
仕事をするときは、最低賃金以上の給料が必ずもらえるのが法律で決まっていますので安心してくださいね。
今後アルバイトや就職でお金の話をするときも、最低賃金のことは知っておくと役に立ちます。
ぜひこの記事を読んで、より賢く働き始めてください!
「最低時給」という言葉は、実は法律用語ではなく、日常会話や求人広告でよく使われています。
一方で「最低賃金」は法律で定められている厳格なルールです。
求人情報を見ると「最低時給900円以上」と書かれていることがありますが、これは「最低賃金を下回ってはいけない」という法律に従っているかどうかを気にしながら設定されている数字です。
つまり、ほとんどのケースで最低時給=最低賃金以上が原則ですが、用語の使い方に少しの違いがあるので知っておくと面白いですよね!