
はじめに:最低賃金と生活賃金って何?
働くときに「賃金」という言葉をよく聞きますよね。賃金とは、働いた対価として受け取るお金のことです。特に「最低賃金」と「生活賃金」はお金に関わる重要な言葉ですが、違いがわかりにくいことも多いです。
ここでは、最低賃金と生活賃金の違いを誰でもわかるように解説します。
これを理解すると、働くときやお金の話をするときに役立ちますよ。
最低賃金とは?
最低賃金は、国や地域が定める、その地域で働く人が受け取ることができる最低限のお給料のことです。
つまり、法律で「これ以下のお金は払ってはいけません」と決められているのです。
「最低」という言葉がつくので、お給料の下限のラインだと思うとわかりやすいです。
日本の最低賃金は都道府県ごとに決まっていて、毎年見直されて変わっていきます。
労働者を守るためにあるルールなので、この金額以下で働かせることは違法となります。
最低賃金の特徴
- 法律で定められている
- 地域ごとに金額が違う
- 働く人を守るための最低ラインの給料
- 最低賃金以下での雇用は違法
生活賃金とは?
生活賃金は、実際に人が安心して暮らしていくために必要な収入の目安です。
これは国や地域で決まっている決まりではなく、主に研究者や団体が調査や計算をして出しているものです。
食べるもの、住むところ、服、医療、交通費などをすべて考えた上で「これだけあれば普通の生活ができるだろう」という金額を割り出しています。
生活賃金は目安なので、最低賃金よりも高いことが多いです。実際には生活賃金を満たさないで暮らしている人たちもいます。
たとえば、最低賃金は法律が決める数字ですが、生活賃金は「人間らしく生きるための理想的な収入ライン」と言えます。
生活賃金の特徴
- 国や自治体が法律で決めているわけではない
- 暮らしに必要な費用をもとに計算される
- 最低賃金よりも高いことが多い
- 生活の質を守るための目安
最低賃金と生活賃金の違いを表で比較!
項目 | 最低賃金 | 生活賃金 |
---|---|---|
決めているのは? | 国や都道府県の行政 | 研究者や団体(法律ではない) |
目的 | 労働者を守るための最低の給料ライン | 人間らしく暮らせる収入の目安 |
金額の基準 | 法的に最低限必要な額 | 生活費など実際に必要な費用 |
金額の特徴 | 地域によって変わる | 地域によって異なるが最低賃金より高い場合が多い |
法的効力 | 強い(法律で守られている) | なし(目安だけ) |
なぜ最低賃金と生活賃金は違うのか?
最低賃金は働く人の最低限の生活を守るための法律上のルールですが、その金額が必ずしも安心して暮らせる金額ではありません。
一方、生活賃金は実際の暮らしを支えるための理想的なラインです。
経済や企業の事情もあるため、最低賃金をすぐに生活賃金のレベルにあげるのは難しいのが現実です。
そのため、最低賃金が決まるとニュースになりますが、それが生活賃金に届いているかどうかは別の話なのです。
働く人の暮らしを良くするためには、最低賃金の引き上げや生活賃金に近づける社会の仕組み作りが必要だと言われています。
まとめ:最低賃金と生活賃金を知って働く意味を考えよう
最低賃金と生活賃金は似ているようで全く違います。
最低賃金は法律で守られる最低の賃金。生活賃金は普通の生活に必要な理想的な賃金です。
未来の働き方や暮らし方を考えるうえで、この違いを知っておくことはとても大切です。
ぜひ、身近なニュースで最低賃金の話題がでたときには、生活賃金と比べてどうなのかも意識してみてくださいね。
『生活賃金』って実は法律で決まっているわけじゃないんです。
それが意外に思うかも知れませんが、生活賃金は専門家や研究者がいろんな生活費を計算して「これぐらいあれば普通に生活できるよね」と決めているだけです。
例えば、食べ物や住むところ、お医者さんにかかる費用など細かく積み重ねていると、最低賃金以上の金額になることが多いんですよ。
実は社会では、法律で決められた最低賃金より低い収入で生活している人も多いんです。だから、「働いているのに生活が苦しい」という問題につながっています。
この話を知っておくと、ニュースやSNSで賃金の話題を見たときに「生活賃金はどうなっているのかな?」と疑問を持つきっかけになるかもしれません。
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