
育児休業基本給付金と育児休業給付金は何が違う?基本の違いを解説
子育てのために仕事を休むときに支給されるお金には、似た名前の「育児休業基本給付金」と「育児休業給付金」があります。名前が似ているので混乱しやすいですが、実は法律上は「育児休業給付金」が正式な名称であり、「育児休業基本給付金」とは同じものを指す場合もありますが、使われ方や理解の仕方に若干の違いがあります。
まずはそれぞれの基本的な意味を理解しましょう。育児休業給付金は厚生労働省が支給する制度で、仕事を休みながらも収入の一部を保証してくれるものです。
一方、「育児休業基本給付金」という言葉は法令や公的資料での正式な用語ではなく、一般的に育児休業給付金のことを指して使われることが多いのです。
つまり、両者の違いは名称の違いが主で、制度としては同じ給付金のことと考えて大丈夫ですが、混乱を避けるために「育児休業給付金」という正式名称を使うのがおすすめです。
ここからは詳しい制度の内容や条件について説明していきます。
育児休業給付金の対象者と給付内容について
育児休業給付金は、雇用保険に加入している労働者が育児休業を取得した際に、生活を支援するために支給されるお金です。
主な条件は以下の通りです。
- 育児休業開始前の2年間に雇用保険の被保険者期間が12か月以上あること
- 子どもが1歳未満(一定の場合は最長2歳まで)であること
- 育児のために仕事を休んでいること
給付金の額は、休業開始から180日目までは休業前の賃金日額の67%、181日目以降は50%が支給されます。
このように、育児休業給付金は育児中の生活を金銭的に支える大切な制度です。
さらに詳細な条件や申請方法については、勤務先の人事やハローワークが案内してくれますので相談してみると良いでしょう。
実際に育児休業給付金を受け取るまでの流れ
育児休業給付金を受け取るためには、まず育児休業を取得することを勤務先に伝える必要があります。
そして、雇用保険の被保険者であることを証明し、申請書を提出します。
申請が受理されると、原則として2か月ごとにまとめて給付金が振り込まれます。
申請の際には育児休業の開始や終了を証明する書類や、仕事をしていない証明が必要になる場合もありますので、事前に準備しておくことが大切です。
育児休業給付金は、家計を支えるだけでなく、安心して子育てに向き合える環境を作る支援制度です。
難しそうに思うかもしれませんが、手続きは勤務先やハローワークのサポートを受けながら進められるので安心してください。
育児休業給付金と似た制度との違いを簡単表で比較
制度名 | 正式名称 | 支給対象 | 給付率 | 給付期間 |
---|---|---|---|---|
育児休業基本給付金 | 育児休業給付金(通称) | 雇用保険被保険者で育児休業中の人 | 初日〜180日目:67% 181日〜:50% | 最長1年(条件により2年) |
育児休業給付金 | 育児休業給付金 | 同上 | 同上 | 同上 |
表のように、名称の違い以外で特に給付内容に違いはありません。
利用するときは「育児休業給付金」という名前を使うと手続きや説明がスムーズです。
「育児休業給付金」という言葉について考えると、実は法律上の正式名称として登録されている一方で、日常会話やネット上では「育児休業基本給付金」と呼ばれることもあります。
これは単なる呼び方の違いで、実際の制度内容はひとつ。
けれど、この混乱があると申請時に間違った書類を探しがちになるので、「育児休業給付金」が正しい名前だと知っておくと安心です。
こんなちょっとした言葉の違いが、手続きをスムーズにするカギになるのは面白いですね。
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