
「食事バランスガイド」とは何か?
「食事バランスガイド」は、厚生労働省と農林水産省が共同で作成した、毎日の食事のバランスを見やすく示した図のことです。
このガイドは、私たちが健康的な生活を送るために、1日にどんな食品をどのくらい食べればいいのかを分かりやすく教えてくれます。
「食事バランスガイド」は、主に6つの食品グループに分けられています。これらは、「主食」「副菜」「主菜」「牛乳・乳製品」「果物」の5つのグループで、これらの食品をバランスよく摂ることを推奨しています。
食べる量は日本人の年齢や性別によって変わりますが、基本的に主食を中心として、栄養が偏らないように様々な食品を食べることが大切だとしています。
食事バランスガイドは、グラフィックとしての見やすさが特徴で、一般の人が手軽に理解できるように作られています。
多くの学校や保健指導の現場でも活用されており、健康的な食生活の目安として広く使われています。
「食生活指針」とは何か?
一方、「食生活指針」は国が定めるもっと広い意味の健康づくりのための基本的な考え方のことです。
厚生労働省が策定していて、日本人全体の健康を守り、生活習慣病の予防や健康長寿を目指すための指針として位置付けられています。
「食生活指針」では、食べ物だけでなく、食べるときの環境や習慣、生活全体のバランスも重視されています。
具体的には、1日に必要な栄養素の摂取、適切な食事の時間や量、食品の選び方だけでなく、食事を楽しむことや食文化の尊重、そして適度な運動も含まれています。
「食生活指針」は健康づくりのために守りたい基本ルールのようなもので、社会全体に向けて健康な食生活を促す役割を持っています。
健康な生活と食の質を高めることが主な目的で、より総合的な視点で食生活を見直す手助けをしているのです。
「食事バランスガイド」と「食生活指針」の違い
まとめると、「食事バランスガイド」は毎日の食事内容を見やすく示した具体的な図や目安であり、「食生活指針」は健康な食生活を送るための広い意味での基本ルールや考え方です。
食事バランスガイドは、何をどれだけ食べたらよいかという具体的な目標を示すのに対し、食生活指針は、食事の内容だけでなく生活全体の食習慣や食文化、社会的な側面も含めた大枠の指導となっています。
下記の表で両者の違いを詳しく比較してみましょう。
項目 | 食事バランスガイド | 食生活指針 |
---|---|---|
作成者 | 厚生労働省・農林水産省 | 厚生労働省 |
対象 | 主に個人の毎日の食事 | 一般国民の食生活全体 |
内容 | 食品の種類と量の目安を示した図 | 健康的な食生活のための基本的な考え方 |
特徴 | 分かりやすいグラフィックで具体的 | 食生活全体や文化も含む広い指針 |
目的 | 具体的な食事のバランスをとること | 生活習慣病の予防や健康長寿の実現 |
これらは互いに補完しあって、国民の健康維持に役立っています。
普段の食事を考えるときには食事バランスガイドの具体的な目安を参考にしつつ、食生活指針の考え方で健康的な生活習慣を心がけることが大切です。
「食事バランスガイド」の中で特に面白いのは、食品がカラフルな「お皿」の形で表されている点です。これは、一日の食事が色んな種類の食品でバランスよく満たされるようにイメージされていて、自然と目で見て理解しやすいように工夫されています。例えば、主食はご飯やパン、副菜は野菜メインの料理というように分かれているので、普段の食事で「何をどれくらい食べるべきか?」がパッとわかるんです。子どもも楽しみながら食事のバランスに関心を持てる、とても優しい案内図なんですよね。