
オブジェクト指向プログラミングとは?
プログラミングにはいろいろな考え方がありますが、オブジェクト指向プログラミング(OOP)はその中でもとても人気のある方法です。
オブジェクト指向プログラミングとは、データとそれに関わる処理をひとまとめにした「オブジェクト」という考え方を使ってプログラムを作る方法です。
具体的には、例えば「車」というオブジェクトがあったとします。その中には「速度」や「色」といった情報(属性)があり、「走る」「止まる」といった動作(メソッド)も含まれています。
こうしたオブジェクトを使うことで、プログラムを整理しやすく、再利用もしやすくなるのがオブジェクト指向の大きな特徴です。
また、現実の世界をモデルにして考えやすいため、開発者にとってわかりやすく、複雑なプログラムも管理しやすいというメリットがあります。
構造化プログラミングとは?
構造化プログラミングは、プログラムをもっとわかりやすく、管理しやすくするための方法の一つです。
これは、プログラムの流れを「順次処理」「選択処理」「繰り返し処理」という基本の3つのルールに従って書く方法です。難しく聞こえますが、たとえば学校の宿題を順番にやる(順次)、天気が良かったら外で遊ぶ(選択)、毎日朝ごはんを食べる(繰り返し)といったものです。
これによって、プログラムの中でどこを見てもわかりやすく、バグが見つけやすくなります。
構造化プログラミングは、手順をはっきりさせて問題を小さく分けて考えるので、初心者でも理解しやすいとされています。
オブジェクト指向と構造化プログラミングの違い
ここまでで、オブジェクト指向プログラミング(OOP)も構造化プログラミングもそれぞれの特徴がわかりましたね。では、この二つはどこが違うのでしょうか?
まず大きな違いは、プログラムの考え方の「単位」が違います。
構造化プログラミングは
「処理の流れ(手順)」を中心に考えます。
一方、オブジェクト指向プログラミングは
「オブジェクト(データ+処理)」を中心に考えます。
これによって、次のような違いが生まれます。
特徴 | 構造化プログラミング | オブジェクト指向プログラミング |
---|---|---|
単位 | 手続き・関数(処理の流れ) | オブジェクト(データと操作をひとまとめ) |
設計の考え方 | トップダウン設計で処理を小分けにする | 現実世界のモノや概念をモデル化する |
コードの再利用性 | やや低め。関数単位で再利用 | 高い。継承やポリモーフィズムを使って拡張可能 |
プログラムの複雑さ | 中小規模に適している | 大規模なソフト開発に向いている |
習得のしやすさ | 初心者にも比較的わかりやすい | 概念が多く中級者向け |
つまり、構造化プログラミングは手続き中心でわかりやすさを重視するのに対し、オブジェクト指向は現実物をまるごと扱い、大きくて複雑なプログラムに向いている方法と言えます。
まとめ
今回はオブジェクト指向プログラミングと構造化プログラミングの違いについて解説しました。
プログラミングは考え方の違いによって、設計の方法や作り方が変わります。
・構造化プログラミングは、処理の流れをはっきりさせてわかりやすくする方法。
・オブジェクト指向プログラミングは、データと処理をまとめたオブジェクトを扱うことで、大きなプログラムでも整理しやすくなる方法。
どちらにもメリットがあり、使う場面によって選ぶのが大切です。
プログラミングを学ぶときは、まず構造化プログラミングで基本を押さえ、慣れてきたらオブジェクト指向の考え方を学ぶと理解が深まります。
これからプログラミングに挑戦する皆さんも、違いを知って自分に合った学習方法を見つけてくださいね!
楽しいプログラミングの世界へようこそ!
プログラミングの「オブジェクト指向」って一言で言うと「モノをまるごと扱う考え方」なんですが、実は "継承" や "ポリモーフィズム" など、ちょっと難しい仕組みが隠れています。例えば、親の車の特徴をそのまま子どもの車が使ったり、同じ動作でも車種によって動き方を変えられたりできるんです。こういう仕組みがあるから、大きなソフトも管理しやすくなっているんですよ。初心者には少しとっつきにくいけど、慣れるとすごく便利です!