
失明と視覚障害、基本の違いとは?
視覚に関わる言葉として「失明」と「視覚障害」がありますが、これらは同じように見えて実は意味が少し違います。
失明とは、完全に視力を失った状態、つまりまったく見えない状態のことを指します。一方で、視覚障害とは、視力に問題があり日常生活が不自由な状態を広く含む言葉で、失明も視覚障害の一つに含まれます。
ですので、失明は視覚障害の中の一部分、視覚障害は失明を含むもっと広い範囲の言葉だと理解しましょう。
この違いをはっきりさせることで、社会福祉の支援や理解を深めやすくなります。視覚障害の中には、色の見え方が違うや見えにくい、ぼんやりしている、暗い所で見えないなど、多種多様な状態があります。失明は完全に光さえ感じられない状態を言います。
失明と視覚障害の具体的な症状とその影響
失明の人は文字や物をまったく見ることができません。暗闇のなかにいるような感覚で、日常生活では特に歩行や物の認識でサポートが必要です。
視覚障害の人は、障害の程度によって視力が少し残っている場合や、たとえば視野が狭い、文字がぼやけて読みにくいなどの症状もあります。失明は視覚障害のなかでも重度の状態であることが分かります。
仕事や学習では、視覚障害の程度に応じて特別な環境の整備や補助用品が必要になり、失明ではさらに高度な支援や代替手段の利用が求められます。見え方の違いによって、必要なサポート内容も違ってきます。
失明と視覚障害の違いの理解がもたらす社会への意義
今後の社会で、失明と視覚障害の違いを正しく理解することはとても重要です。
支援や制度づくり、バリアフリー対応において、必要なサービスや技術、手厚いサポートを具体的に決める基礎になるからです。簡単に言えば、失明は“見えないこと”、視覚障害は“見えにくいこと全般”。
項目 | 失明 | 視覚障害 |
---|---|---|
定義 | 全く見えない状態 | 視力に障害がある状態全般 |
視力 | 0 (視力なし) | 低下〜正常の範囲 |
支援内容 | 点字、音声ガイド、白杖使用など | メガネ、拡大器、照明調整など |
日常生活への影響 | 認識困難、移動支援が重要 | 見やすさを工夫して生活 |
この表をみると、それぞれの状態で違った対策や補助技術が使われていることがわかります。
社会の多くの人にこれらの違いを理解してもらい、失明や視覚障害の方への適切な対応が広まれば、みんなが暮らしやすくなります。
視覚障害には“弱視”という状態も含まれます。弱視は子どものころに視力が十分に発達しなかった場合におこり、メガネや手術では改善しにくい特徴があります。
なので弱視の子どもは早期に気づいて適切な訓練を受けることがとても大事です。
こうした症状は単なる視力低下とは異なり、視覚障害の理解にはそれぞれの原因や対応を知ることが大切です。
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