
消耗品費と福利厚生費の基本的な違いを理解しよう
みなさんは「消耗品費」と「福利厚生費」という言葉を聞いたことがありますか?どちらも会社の経費として使われる言葉ですが、実は用途や意味が大きく違います。
消耗品費とは、仕事や業務を進めるために短期間で使い切ってしまう物品の費用のことです。例えば、コピー用紙、文房具、ペンなどが該当します。これらはすぐに消えてなくなるものなので、長く使う設備や備品とは別に計上します。
一方、福利厚生費は従業員の働きやすい環境を作るためや、社員の健康維持・満足度向上のために使うお金のことです。社員旅行の費用や健康診断代、会社のジム利用料などが含まれます。
このように消耗品費は主に業務のための物品購入費用で、福利厚生費は社員の生活や健康を支援する費用という大きな違いがあります。
消耗品費と福利厚生費の具体的な内容と使い方の違い
それでは、消耗品費と福利厚生費の具体的な例をみてみましょう。どちらも会社の経費ですが、使い道や内容で区別されます。
消耗品費には以下のようなものがあります:
- コピー用紙、ペン、ホッチキスの芯
- 使い切りの文房具
- 掃除用具(使い捨てのマスクなど)
- 印刷インクやラベルシールなど
一方で、福利厚生費の例は次の通りです:
- 社員の健康診断費用
- 社員旅行やレクリエーション費用
- 福利厚生施設の利用料(ジムや保養所など)
- 社員食堂の運営費用や補助金
- 生命保険料や労災保険の会社負担分
表でまとめると次のようになります。
費用の種類 | 内容 | 目的 |
---|---|---|
消耗品費 | コピー用紙、文房具、掃除用マスクなどの使い切り品 | 業務をスムーズに行うための消耗品購入 |
福利厚生費 | 社員旅行代、健康診断、ジム利用料など | 社員の健康維持や満足度向上のため |
消耗品費と福利厚生費の経理上の取り扱いの違い
消耗品費と福利厚生費は税務や会計処理の面でも区別されます。
消耗品費は通常、経費として即時に全額を計上します。なぜなら使い切ることで価値がなくなるため、資産として計上しません。
それに対して福利厚生費は、従業員の福利厚生を目的とした費用として扱い、税務上も一定の計上基準や控除ルールがあります。例えば、社員旅行は参加率や金額の上限によって経費と認められる範囲が決まります。
また福利厚生費は社員の労働意欲を高めたり、長期雇用を促進するための投資として見なされる側面もあるため、会社にとって重要な費用項目です。
正しい会計処理を行うためには、「これは業務で使うただのものか」「これは社員の幸せのための費用か」という視点を持つことが大切です。
消耗品費に関係する文房具って、どこまで消耗品なの?と思ったことはありませんか?例えば高価な万年筆や耐久性のあるホワイトボードは消耗品費に入らず、資産として計上されることがあります。つまり、消耗品費とは“使い切れる”ものを指し、耐久性があるものは別扱いになるんです。だから文房具でも細かく区別されることがあるんですよ。
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