
寸志と賞与とは?基本の意味をやさしく解説
仕事をしていると、給料とは別にお金をもらうことがあります。
その代表的なものが『寸志(すんし)』と『賞与(しょうよ)』です。
どちらもボーナスのようなものですが、その意味や使われ方には違いがあります。
まずは寸志と賞与、それぞれの基本的な意味をおさえましょう。
寸志とは、感謝や労いの気持ちを表すために渡される少額のお金のことです。
例えば、社長や上司が社員に対して『いつもありがとう』という気持ちを込めて渡すことが多いです。
一方、賞与は会社の業績や個人の成果に応じて渡される報奨金のこと。
給料とは別に支給されるため、多くの場合「ボーナス」と呼ばれることもあります。
このように、寸志は気持ちを伝えるための小さな金銭的贈り物、賞与は働きに対する正式な報酬というイメージです。
寸志と賞与の違い|金額や支給タイミング、税金の扱い
寸志と賞与はどう違うのか、代表的なポイントを見てみましょう。
ポイント | 寸志 | 賞与 |
---|---|---|
金額の大きさ | 比較的少額(数千円から数万円程度) | まとまった金額(数万円から数十万円以上も) |
支給の頻度・タイミング | 臨時的・不定期(お礼の時など) | 定期的(夏・冬の年2回が一般的) |
税金の扱い | 所得税・住民税がかかるが、非常に少額なので影響は少ない | 所得税・住民税が課されるが、給与と合わせて計算される |
法的な性質 | 任意での謝礼としての性質が強い | 給与の一部としての性格を持つ |
このように金額や支給のタイミング、扱いが大きく異なります。
例えば夏のボーナスとしてまとまった金額をもらうのが賞与、忘年会の後にちょっとしたお礼としてもらうのが寸志と覚えるとわかりやすいです。
なぜ寸志と賞与を区別するの?会社の事情と給料の関係
じつは寸志と賞与を区別するのには会社の財務管理や従業員との信頼関係が関係しています。
賞与は会社の利益や経営状況に合わせて支給されるため、会社の収支に影響します。
一方、寸志は少額で安定した給料にプラスして会社や上司が気持ちを伝えるためのものです。
この違いを明確にすることで、お金の使い道や経理処理がしやすくなります。
また、賞与は法律上給与の一部として扱う必要がありますが、寸志はどちらかというと贈り物に近いため、働く人も収入面で安心感を得られます。
企業が社員のモチベーションアップのために賞与を充実させたり、感謝の気持ちを寸志によって表現したりするのはこうした理由からです。
「寸志」という言葉、よく聞くけど実は「寸」という漢字は『ほんのわずか』という意味があるんです。つまり寸志は、ちょっとした気持ちをお金で表すってことですね。社員の努力に感謝して『ありがとう』の気持ちを少額で示す。だから大きなボーナスとは違って、気軽に渡すことができます。文化的にも気持ちを伝える手段として日本の会社で大切にされているんですよ。
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