
決算賞与と賞与の基本的な違いとは?
まずは決算賞与と賞与の違いについて、基本的なところから説明します。
賞与は一般的に「ボーナス」と呼ばれ、会社が決めた時期に、従業員に対して支給される追加の給与を指します。多くの場合は年に2回(夏と冬)支給されることが多いです。あらかじめ金額や支給額の目安が決まっていることが多く、従業員の仕事の評価や会社の経営状況に基づいて支給されます。
一方、決算賞与は会社の年度末の決算の結果を踏まえて支給される特別な賞与です。決算の利益が出た場合に社員に還元する形で支払われ、一定の利益があった場合にのみ支給されることが特徴です。賞与と比べると支給されるタイミングや金額が不確定で、必ず支給されるわけではありません。
決算賞与と賞与の支給タイミングや計算方法の違い
支給タイミングについては、一言で言うと「決算賞与は決算後のみ」「賞与は多くの場合固定された時期に支給」という違いがあります。
賞与は多くの企業で夏(6月頃)と冬(12月頃)に支給されることが多いです。支給時期が事前に決まっているので、従業員も計画を立てやすいです。
決算賞与は会社の会計年度(決算期)が終了した後に、その年度の利益状況を元に支給を決定します。つまり、業績に応じて支給の有無や金額が決まるため、毎年必ず支給されるとは限りません。
計算方法も異なります。一般的な賞与は基本給や勤続年数、評価制度に基づいてあらかじめ設定されている割合をかけて計算されます。
決算賞与は会社の当期純利益や営業利益などの具体的な決算数字に応じて支給額が決まるため、「利益が大きければ大きいほど多く支給される」特徴があります。業績が悪い年は支給されないこともあります。
決算賞与と賞与の税金や社会保険の違いについて
税金や社会保険料の扱いも確認しておきましょう。
まず、賞与は給与所得として課税され、社会保険料の対象にもなります。支給額に応じた所得税や住民税、健康保険料や厚生年金保険料などが差し引かれます。
決算賞与も基本的には賞与と同じ扱いで、給与所得として税金や社会保険料の計算対象です。ただし、企業が決算賞与を支給するときに特に気を付けるポイントは、計上のタイミングや経費として処理する際の会計上の取り扱いです。
決算賞与は決算時にその期の経費として計上できるため、企業の税務上の利益調整に役立つことがあります。逆に通常の賞与はあらかじめ支給予定が決まっているため、費用計上タイミングが異なってきます。
そのため、経理担当者にとっては決算賞与の処理が少し複雑になることがあり、労務管理上も支給のタイミングや手続きが異なることを理解しておく必要があります。
決算賞与と賞与の違いまとめ表
項目 | 賞与 | 決算賞与 |
---|---|---|
支給タイミング | 主に年2回(夏・冬) 事前に決まっている | 決算後(年度末) 業績次第で不定 |
支給基準 | 勤務評価、基本給に基づく 平均的に支給 | 会社の決算利益に基づく 利益が出た場合のみ支給 |
金額の変動 | ある程度予測可能 | 業績次第で大きく変動 |
税金・社会保険 | 給与所得として課税、社会保険料対象 | 同様に課税対象だが、経理処理が異なる |
まとめ
決算賞与と賞与は支給のタイミング、計算方法、経理処理において違いがあります。
賞与は一般的に年2回、会社の決定に基づき安定して支給されることが多いですが、決算賞与は決算利益が出たときにだけ支給される臨時的な賞与です。
税金や社会保険の扱いはほぼ同じですが、決算賞与は経理上の取り扱いが少し複雑になるため、企業にとっては注意が必要です。
これらの違いを理解しておくと、自分の給与明細をチェックするときや、会社の経営状況を知るときにも役立ちます。
決算賞与って、会社の利益が出たときだけ支給される特別なボーナスなんです。面白いのは、たとえ普段の賞与がなくても、決算が良ければもらえるチャンスがあること!つまり、会社の業績とボーナスはすごく密接に関係しているんですね。経理的には、決算賞与はその年の利益を反映して支給額が決まるので、まさに“会社の調子を反映したボーナス”と言えるんです。こういう仕組みを知ると、企業の働き方や給与の裏側が見えてきて面白いですよね。
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