
定期健康診断と雇い入れ時健康診断の違いとは?
会社で働く人が受ける健康診断には大きく分けて「定期健康診断」と「雇い入れ時健康診断」の2種類があります。
これらは似ているようで目的や検査内容、実施されるタイミングが異なります。
この記事では、両者の違いをわかりやすく説明していきます。
まず、雇い入れ時健康診断は新しく会社に入る時に受ける健康診断です。
これは会社が新しく雇う人の健康状態を確認し、労働に支障がないかを確認するために行います。
一方で、定期健康診断は働き始めたあと、定期的に健康状態をチェックするもので、
通常は年に1回以上行う必要があります。
つまり、雇い入れ時健康診断は入社前や入社直後にのみ実施し、定期健康診断は継続的に健康を管理するために実施されるのです。
これを理解することで、会社での健康診断制度の目的や意義がよくわかります。
雇い入れ時健康診断の特徴
雇い入れ時健康診断は「新しく入社する人が仕事をするのに健康上問題がないかどうか」を確認するための診断です。
この検査は会社に入る前または入社直後の一定期間内に必ず行われます。
主な内容は、問診、身長・体重測定、視力検査、聴力検査、血圧測定、尿検査、胸部X線検査、血液検査などが含まれます。
これらは労働安全衛生法で定められている検査項目です。
特に新しく雇う従業員の健康状態を把握することで、労働環境に合わない人がいないか、または既往症や感染症の有無を確認することができます。
雇い入れ時健康診断の結果は、会社にとって大切な労働者の安全管理につながっています。
また、これらの診断結果は労働者自身が自分の健康状態を知るためにも重要です。
定期健康診断の特徴
定期健康診断は、雇用後に継続して従業員の健康状態をチェックする目的で行われます。
労働安全衛生法では年に1回以上の実施が義務づけられています。
内容は雇い入れ時とほぼ同じですが、検査項目は一部異なり、必要に応じて追加検査が行われることもあります。
例えば血圧や尿検査、血液検査などが中心です。
定期健康診断は、病気の早期発見や生活習慣の改善を促す役割も持っています。
労働者が健康を維持し、安心して働き続けられるよう、継続的に健康のチェックと指導が行われています。
また、結果に異常があれば医師の意見を聞き、必要な措置を取るのが会社の責任です。
雇い入れ時健康診断と定期健康診断の比較表
項目 | 雇い入れ時健康診断 | 定期健康診断 |
---|---|---|
実施時期 | 入社前または入社直後 | 年に1回以上(継続的) |
目的 | 新入社員の健康状態確認 労働に支障がないか判断 | 継続的に健康状態を把握 病気の早期発見・予防 |
主な検査項目 | 身長・体重、視力、聴力 血圧、尿検査、胸部X線、血液検査 | 血圧、尿検査、血液検査など 必要に応じて追加検査 |
法的根拠 | 労働安全衛生法 | 労働安全衛生法 |
まとめ:どちらも大切な健康チェックの機会
定期健康診断と雇い入れ時健康診断は、どちらも会社で働く人の健康を守るために欠かせない制度です。
雇い入れ時健康診断は新しく働く人が体調に問題なく仕事を始められるか確認するためのものであり、
定期健康診断は働き続ける中で健康状態の変化を早期に発見し、病気を防ぐ役割を持っています。
この二つの健康診断をきちんと受けることで、従業員も会社も安全で安心な労働環境を作ることができます。
みなさんも今後の健康診断の違いを理解して、健康管理に役立ててください。
健康診断というとどうしても『定期的に受けるもの』というイメージが強いですが、実は『雇い入れ時健康診断』も法律で決められた重要な健康チェックなんです。
この診断は新しく働く人の体調や過去の病気を確認するために行い、会社にとっても安全に働けるかどうかの大切な判断材料になります。
たまに面倒くさがって受けない人もいますが、これは職場の安全のために欠かせないこと。
新しい環境で安心して仕事を始めるためにも、ぜひ意味を理解して受けてほしいですね。
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