
児童手当と子供手当、名前は似ているけど何が違う?
まずは「児童手当」と「子供手当」という言葉の違いについて説明します。
児童手当とは、日本の政府が子育て世帯を支援するために支給しているお金のことです。法律に基づき、一定の条件を満たす子どもを持つ家庭に支給されます。
一方で子供手当という言葉は、以前に使われていた呼び方で、現在の「児童手当」の前身の制度を指すことが多いです。つまり、厳密には現在も使われている「児童手当」とは別の制度名でした。
このように名前は似ていますが、法律や支給の内容が少し変わっています。
日常会話では混同しやすいですが、制度の正式名称は「児童手当」です。
児童手当の支給対象や条件とは?
今の児童手当の制度は、子どもが一定の年齢(0歳から中学校卒業までのおよそ15歳まで)がいる家庭に支給されます。
支給額は子どもの年齢によって変わり、さらに世帯の所得に応じて減額されたり支給停止になることもあります。
例えば、3歳未満の子どもには月1万5千円が支給され、中学生には月1万円程度が支給されるという仕組みです。
また、申請は住んでいる市区町村に行い、基本的には子ども一人ごとに支給されます。
このように児童手当は子どもの養育費の一部を助けるための重要な制度であることがわかります。
子供手当と児童手当の制度改正について知ろう
過去には「子供手当」という制度が存在していました。これは2009年に開始され、0歳から中学生までの子どもに定額または所得制限内で支給されていた制度です。
しかし、この「子供手当」は財政的負担が大きく、2012年に見直されて「児童手当」として再編されました。
「児童手当」は所得制限や支給額の金額がより厳密に設定され、社会の財政状況に応じた形で支給されています。
この改正によって、支給対象や額、手続きが現在の形にまとまったのです。
つまり子供手当は児童手当の前身制度であり、現在の制度はそれを基に改良されたものと考えてください。
児童手当と子供手当の違いをわかりやすく表で比較
項目 | 子供手当(旧制度) | 児童手当(現制度) |
---|---|---|
開始時期 | 2009年 | 2012年(見直し後) |
支給対象年齢 | 0歳~中学生 | 0歳~中学生 |
支給額 | 1万円~1万3千円程度(定額中心) | 1万円~1万5千円(年齢別支給) |
所得制限 | やや緩め | 厳格に適用 |
支給方法 | 当初は定額支給 | 所得に応じた減額・停止あり |
このように細かい条件や支給額、所得制限に違いがあることがわかります。
しかし、どちらも子どもを育てる家庭の負担を減らし、子育てを支援するための制度であることは共通です。
「児童手当」という言葉の中には、実は昔あった「子供手当」という制度の名残があるんですよ。2009年にスタートした子供手当は、名は似ていても支給額や所得制限の面で今の児童手当より緩やかでした。当時は社会の注目も大きかったですが、数年で財政面の見直しが入り、今の児童手当制度に生まれ変わりました。何気なく使っている制度名も、時代とともに形を変えているんですね。子育て支援の歴史を知ると、もっと制度のありがたみがわかるかもしれません。