
利益剰余金とは何か?
利益剰余金(りえきじょうよきん)は、会社が事業を行って得た利益のうち、配当や経費として使わずに会社内に残したお金のことです。
例えば、ケーキ屋さんが1年間ケーキをたくさん売って利益が出たとしても、その全てをお店のオーナーに渡すわけではありません。会社はその利益の一部を次の店舗の開店や設備の購入のために残しておきます。この、会社に残された利益のお金が「利益剰余金」です。
利益剰余金は会社の成長のために再投資できる重要な資金源であり、会社の財務基盤を強くします。
つまり、利益剰余金とは会社がこれまで稼いだ純利益の積み重ねが蓄えられたお金と理解してください。
資本剰余金とは?
資本剰余金(しほんじょうよきん)は、会社が株式を発行して得たお金の中で、払込金額が会社の株式の額面を超えた部分などが積み立てられた金額を指します。
簡単に言うと、例えば株を100円の価値で売る予定だったのが、投資家が120円で買ってくれた場合、超えた20円が資本剰余金として会社の資本にプラスされます。
このお金は、会社がもともと持っている資本金とは別に積み立てられ、会社の資本を増やす役割を持っています。
利益剰余金と違って、こちらは主に投資家からの出資に関わるお金が中心です。
つまり、資本剰余金は会社の出資者が払った金額のうち、株の額面以上に払われた部分などからなるものです。
利益剰余金と資本剰余金の違いをわかりやすく比較
利益剰余金と資本剰余金はどちらも会社の財産ですが、性質がまったく違います。
こちらの表に違いをまとめました。
項目 | 利益剰余金 | 資本剰余金 |
---|---|---|
元になるお金 | 会社の営業活動による利益 | 株主からの出資金(額面以上の払い込みなど) |
主な性質 | 会社の儲けを内部留保したもの | 出資金のうち資本金に組み入れられなかった部分 |
利用用途 | 配当、設備投資、借金返済などに使える | 資本金増加のための準備金や法定準備金として使われることが多い |
変動要因 | 毎年の利益や配当で増減する | 新株発行や増資時に増加 |
会社の財務上の意味 | 利益の蓄積として会社の安定性を示す | 出資者の資金拠出を示す |
まとめ
利益剰余金は会社が稼いだ利益の蓄積であり、資本剰余金は株主からの出資額のうち額面以上の部分や資本金に組み入れなかった部分です。
この違いを理解すると、会社の決算書を見たときにどの資金が利益から来ているのか、どの資金が投資家からの払い込みなのかがわかります。
企業の経営や投資の勉強を始めるときには、この基本的な用語の区別が非常に役立ちます。
ぜひ、利益剰余金と資本剰余金の違いをしっかり押さえて、会計やビジネスの理解を深めてください。
利益剰余金って聞くと難しく感じますが、実は会社の『貯金箱』のようなものだと考えるとわかりやすいです。会社が1年で稼いだお金のうち、社員やオーナーに配らずに残した部分が積み重なったものが利益剰余金。これがあるから会社は新しい設備を買ったり、困った時の助けにもなったりします。たとえばあなたのお小遣いで使わなかったお金を貯金しているのと似ていますね。だから利益剰余金が多い会社はお金の余裕がある、ということになるんです。
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