
クローラーとスクレイピングの基本的な違いについて
インターネットにはたくさんの情報があり、それらを集めて利用するために使われる技術が「クローラー」と「スクレイピング」です。どちらも似ている部分がありますが、実は役割や方法が違います。
クローラーとは、ウェブサイトのページを自動的に巡回して情報を集めるプログラムのことです。例えばGoogleのような検索エンジンは、クローラーを使ってネット上のページを見つけて集め、その内容をインデックス(目次のようなもの)に登録します。
一方、スクレイピングは特定のウェブページから必要な部分だけを抜き出す技術です。例えば、ある商品の価格や天気予報、ニュースの見出しなど、必要なデータだけを「スクレイプ(かき集め)る」ことを言います。
つまり、クローラーは「たくさんのページを見つけるためのロボット」、スクレイピングは「見つけたページの中から情報を取り出す作業」と考えられます。
具体的な仕組みと使い方の違い
クローラーはウェブ上のリンクをたどりながらウェブページを自動的に取得します。まずトップページを訪れて、そこにあるリンクを抽出し、次にそのリンク先のページを取得する・・・という動きを繰り返してどんどんページを集めます。
一方で、スクレイピングは「クローラーが集めたページの中から必要な情報を抽出する」ことが多いですが、直接一つのページを指定してそのページのHTMLコードから特定の内容だけを抜き出す場合もあります。
技術的には、クローラーはサイト全体を巡回してページURLなどを収集し、スクレイピングはそのページのHTML要素からタイトルや価格、画像URLなど必要な情報を取り出す作業を指します。
例えば、商品価格比較サイトはクローラーでたくさんのECサイトのページを見つけ、その後スクレイピングで価格情報を取り出して一覧にします。
クローラーとスクレイピングの比較表
項目 | クローラー | スクレイピング |
---|---|---|
目的 | ウェブページを自動的に巡回し収集 | 特定ページから必要なデータを抽出 |
動作範囲 | 複数ページを自動で訪問 | 主に1ページずつ解析 |
技術的特徴 | リンクたどり、ページを取得 | HTMLの中のデータ部分を解析・抽出 |
利用例 | 検索エンジンのインデックス作成 | 価格比較サイトや天気情報の集約 |
「クローラー」という言葉、実はインターネットの世界で“ロボット”のように動くプログラムのことを指します。名前の由来は“這い回るもの”という意味で、ウェブのページを次々と巡回して情報を集める性質からきています。私たちが気づかないところで、Googleの検索結果を支える重要な存在なんですよ。こうした裏側の技術を知ると、ネットの世界もぐっと身近に感じられますね。
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