
消耗品と減価償却資産って何?基本の違いを知ろう
企業やお店などで使うものには大きく分けて「消耗品」と「減価償却資産」があります。
まず、消耗品は短期間で使い切るものです。例えば、コピー用紙やボールペン、電池などが消耗品です。使ってしまえばすぐなくなってしまうものなので、会計上では購入したときにそのまま費用として処理します。
一方、減価償却資産は長く使うためのモノです。パソコン、机、車など長期間(数年)にわたり使うものです。こうしたものは購入したときに全部費用にせず、使う期間に分けて徐々に費用として計算していく方法を取ります。この計算のことを「減価償却」と言います。
つまり、消耗品はすぐ費用に計上できるのに対し、減価償却資産は長期にわたって費用を分ける扱い方が違うのです。
消耗品と減価償却資産の判別基準や金額の違い
では、どうやって消耗品か減価償却資産かを決めるのか?
1つの基準は価格と耐用年数(使う期間)です。
例えば、多くの会社では1個あたりの価格が10万円未満で、かつ数か月から1年で使い切る物を消耗品としています。逆に10万円以上や、数年にわたり使うものを減価償却資産と判断します。
ただし会社によって金額基準は変わることもあり、国の定める「固定資産の耐用年数基準」も参考にします。
以下は簡単な比較表です。
項目 | 消耗品 | 減価償却資産 |
---|---|---|
値段の目安 | 10万円未満が多い | 10万円以上多い |
使う期間 | 半年〜1年程度で使い切る | 数年〜十数年使う |
会計処理 | 購入時に全額費用計上 | 減価償却で数年に分ける |
どうして区別が必要なの?経理の視点で大切な理由
経理の正確さと税金の計算に影響するからです。
消耗品は使った年の経費として扱うため、その年の利益からダイレクトに差し引かれます。
一方、減価償却資産は何年かに分けて費用を計上するので、一度に大きな費用を計上するわけではなく経営状態を正確に表すことができます。
もし長く使うものを消耗品として一気に費用にしてしまうと、その年だけ利益が少なくなったり、逆に資産をちゃんと管理できなくなる問題があります。
また税務署も帳簿をチェックするとき、減価償却の仕組みが正しく使われているかを確認しています。
ですので、この違いを正しく理解し使い分けることは会社の経営や税金対策でも非常に重要です。
まとめ:消耗品か減価償却資産かで悩んだら?
消耗品と減価償却資産の違いを簡単に言うと、
・消耗品はすぐ使い切ってしまう買い物
・減価償却資産は長期間使い続ける大きな買い物
判別のポイントは「値段の大きさ」と「使う期間の長さ」です。
もしわからない場合は、社内のルールや税理士さんに相談するのが安心です。
会計処理の基礎としてぜひ覚えておきましょう!
『減価償却』はちょっと難しそうに聞こえますが、実は数字を分けて少しずつ費用にする仕組みです。例えば、20万円のパソコンを買ったらすぐに20万円の費用にすると、その年だけ大損してるように見えちゃいますよね。でも減価償却なら、5年使うとしたら1年ごとに4万円ずつ費用にできるんです。こうすると経営の実態がずっとわかりやすくなるんですよ。企業の裏側の知恵ですね!
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