
リースとリース資産の違いとは?基本を押さえよう
ビジネスの場面でよく耳にする「リース」と「リース資産」という言葉ですが、この二つは似ているようで意味が異なります。まずはそれぞれの基本的な意味から説明しましょう。
リース:リースとは、簡単に言うと「物を借りること」です。企業が必要な設備や車、機械などを買わずに一定期間借りて使い、その期間が終わったら返す仕組みです。多くの場合、リースは長期間の契約で行われます。
リース資産:一方、リース資産とはリース契約により借りて使っている資産そのものを意味します。会計の視点でいうと、会社の帳簿に記録される借りている資産のことです。
この違いを理解することは、会社の経営や会計を正しく理解するために重要です。次の章で詳しく見ていきましょう。
リースとリース資産の分類と会計処理の違い
リースには大きく分けて「ファイナンス・リース」と「オペレーティング・リース」の2種類があります。
ここで簡単な違いを説明します。
- ファイナンス・リース:実質的に資産を購入したのと似た扱いになるリース。長期間使用し、借り手が資産の所有権を取得することが多い。
- オペレーティング・リース:短期間のレンタルに近いリース。借り手は資産の所有権を持たず、契約期間中だけ使用する。
これにより、会計処理の方法も変わります。
リース種類 | リース資産の計上 | 会計処理 |
---|---|---|
ファイナンス・リース | 借り手の資産として計上される | 資産と負債の両方を貸借対照表に記載 |
オペレーティング・リース | 資産計上しない | 費用として損益計算書に計上 |
このようにリース資産をどのように扱うかはリースの種類によって異なります。だからこそ、「リース」と「リース資産」は異なる概念なのです。
リース利用のメリットとリース資産の管理のポイント
リースを利用することで、初期費用を抑えられ、最新の設備を手軽に使うことができます。
しかし、リース資産として計上された場合、その資産の減価償却や管理も必要となり、会社の財務状態に影響を与えます。
リースのメリット
- 大きな資金を用意せずに設備を利用できる
- 資産の入れ替えが容易
- 税務面のメリットがある場合もある
リース資産管理のポイント
- 使用期間と契約内容を把握する
- 減価償却方法を適切に適用する
- 契約終了後の対応を検討する
これらを踏まえ、リースとリース資産の違いを理解したうえで活用することが大切です。
ピックアップ解説
「ファイナンス・リース」がなぜ資産計上されるか知っていますか?実は、これはリース契約で借りている物の使用期間がその物の経済的寿命の大部分を占めているからです。つまり、実際には資産を購入したのとほぼ同じ扱いになるため、会計上も借り手の資産として計上されるのです。だから、リース資産として帳簿に載るんですね。こんな細かい会計のルールが企業の経営にとってとても重要なんですよ。