
冗長性とは何か?
まず最初に、冗長性(じょうちょうせい)とは、簡単に言うと「同じものを複数用意しておくこと」を意味します。例えば、大切なデータを保存する際に、一つだけではなく複数の場所にコピーをしておくことが冗長性の一例です。
これは、もし一つが壊れてしまっても、他に同じものがあれば仕事や作業を続けられるという考え方です。コンピューターの世界では、サーバーやネットワークの機器を複数用意し、どれか一つが故障しても影響が出ないようにすることを指します。
冗長性は「バックアップ」や「複製」とも関係があり、とても大切な考え方です。
簡単な例で言うと、学校の連絡網で、一人が連絡できなくてもほかの人から連絡が来るといった仕組みも冗長性の一種とも言えます。
冗長性によって、システム全体が壊れるリスクを減らすことができるのです。
高可用性とは何か?
高可用性(こうかようせい)は、「システムやサービスが長い時間ずっと動き続けることができる能力」を意味します。要するに、いつでも使える状態を保つことを指します。
例えば、インターネットの銀行サービスやゲームのオンラインサーバーは、なるべく休まず、止まらずに動いていることが求められます。これが高可用性の例です。
高可用性を実現するためには、故障することが前提のため、それを防ぐ・復旧するための仕組みが重要になってきます。
この時、強力な冗長性の仕組みが必要になることがあります。つまり、一部の機器やソフトが使えなくなってもすぐに別のものに切り替えて、サービスが止まらないようにするのです。
高可用性はサービスを安定して使い続けるための「約束事」であり、システムの信頼性を示す大事な指標です。
冗長性と高可用性の違い
ここまでで、二つの言葉の意味はわかりやすくなっていると思います。でははっきり違いを説明しますと、
- 冗長性は「同じものを多く用意しておく設計」のこと
- 高可用性は「いつでも使える状態を保つこと、そのためのサービスの仕組みや状態を指す」
です。つまり、冗長性は高可用性を実現するための手段の一つと言えます。
下記の表にまとめてみましょう。
ポイント | 冗長性 | 高可用性 |
---|---|---|
意味 | 同じものを複数用意しておくこと | サービスやシステムが長時間止まらず使えること |
目的 | 故障や障害時の対応力を高める | サービスの安定稼働を保証する |
役割 | バックアップやコピーの配置 | 障害検知・切り替え・復旧の仕組み全体 |
例 | サーバーの複数台用意・データの複製 | 障害発生時の自動切り替えや負荷分散 |
このように冗長性はハードやソフトの準備、
高可用性はそれを活用しながらサービスを止めない仕組みや運用も含めた広い意味だと理解すると良いでしょう。
まとめ
最後に要点を振り返ります。
- 冗長性は同じ機器やデータを複数用意し、万が一の障害に備えること。
- 高可用性はサービスができるだけ止まらず稼働し続けること。冗長性を含む障害対策が必要。
- 冗長性は高可用性を実現するための重要な手段の一つ。
これらの考え方はシステムを作る上でとても大切です。ぜひ今後もITの基礎知識として覚えておくと役に立つでしょう。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
冗長性って、一言で言うと「予備を持つこと」なんですが、実はただコピーを増やせばいいだけじゃなくて、その予備がちゃんと切り替わる仕組みがないと意味がないんです。だから冗長性はハードやデータの複製を準備すること、でもそれを活かす切り替えや監視は高可用性の範囲。こんな風に両方セットで考えるとイメージしやすいですよね。
例えばスマホの写真を2台のクラウドに保存しても、もし一つのクラウドが落ちても自動で切り替えが無ければ間に合わない。だから冗長性だけあっても高可用性がなければ安心はできません。まさに連携プレーみたいな関係なんですよ。
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