
売買仲介と賃貸仲介の基本的な違いとは?
売買仲介と賃貸仲介は、不動産を扱う仕事の中でも代表的なものですが、その役割や目的は大きく異なります。
売買仲介は、家や土地などの不動産を買いたい人と売りたい人をつなぐ仲介業です。つまり、物件を「売ること・買うこと」に関わる仲立ちをします。売買契約が成立すれば、所有権が移動し、売主が買主に物件を売ることになります。
一方、賃貸仲介は、家やアパートなどの不動産を借りたい人と貸したい人を結びつける仲介業です。こちらは物件の所有権は移動せず、期間限定で借りる関係が成立します。
売買仲介は「物件の購入・売却」、賃貸仲介は「物件の借りる・貸す」という用途の違いがある、と覚えるとわかりやすいです。
売買仲介の特徴と流れ
売買仲介は、不動産を購入したい人と売りたい人の希望条件を調整して、契約を成立させる仕事です。
一般的な流れは次のようになります。
- 売却したい人が不動産会社に売買仲介を依頼
- 購入希望者が不動産情報を確認し、内見や条件交渉を行う
- 双方の合意が得られたら売買契約を締結
- 売買代金の支払いと所有権移転登記を実施して取引完了
売買仲介では契約が成立すると高額な仲介手数料をもらうことが多いです。なぜなら不動産の売買は高価で
一度の取引で得られる利益が大きいためです。
また、買主の資金計画、住宅ローンの斡旋や登記などのサポートも行い、売買成立までの手続きがやや複雑です。
賃貸仲介の特徴と流れ
賃貸仲介は、賃貸物件を借りたい人と貸したい人を結びつける仕事です。
流れは以下の通りです。
- 貸したい人(大家さん)が不動産会社に賃貸仲介を依頼
- 借りたい人が物件を探し、内見や条件確認をする
- 両者が賃貸条件を合意し、賃貸契約を結ぶ
- 入居開始となり、契約期間に基づき賃料を支払う
賃貸仲介の手数料は、一般的に月額家賃の1か月分程度が相場です。
売買に比べると取引金額は小さいですが、リピートや紹介が多いため数をこなして利益を得るビジネスです。
また、契約終了後の更新や退去手続き、トラブル対応など継続的なサポートが求められます。
売買仲介と賃貸仲介の主な違いのまとめ表
項目 | 売買仲介 | 賃貸仲介 |
---|---|---|
取引対象 | 不動産の売買(所有権移転) | 不動産の賃貸(所有権は移動しない) |
契約期間 | 基本的に一度の取引で完了 | 契約期間に定めあり(例:2年) |
報酬形態 | 高額な仲介手数料(売買価格の数%) | 家賃の1か月分程度 |
契約の複雑さ | 購入資金サポートや登記手続きが必要 | 契約期間中のサポートや更新手続きあり |
取引頻度 | 少なく単価が高い | 多く繰り返し取引がある |
まとめ
売買仲介と賃貸仲介は、不動産取引において目的も業務内容も異なります。
売買仲介は不動産の所有権を売買することが目的で、高額な報酬が見込めますが取引は少なめです。
一方、賃貸仲介は一時的に不動産を借りる人と貸す人をつなぐ仕事で、契約期間の管理など継続的なサービスも求められます。
それぞれの特徴を理解することで、不動産取引をスムーズに進めることができますし、初めての人にも安心して利用できるでしょう。
売買仲介では、物件の価格が高いので仲介手数料も大きな額になります。実は、この手数料は法律で上限が決められているんです。
例えば、売買価格の3%+6万円(税別)が最大で、これ以上は請求できません。
逆に賃貸仲介では手数料は家賃の1か月分が相場で、負担が少し軽いです。つまり売買と賃貸では、手数料の計算方法も違うので注意が必要ですね。
こうした違いを知っておくと、不動産を売ったり借りたりするときに無駄なく取引できますよ!
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