
債務整理と過払い金の基本的な違いとは
<「債務整理」と「過払い金」は、どちらもお金の問題に関係していますが、全く違うものです。
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まず、債務整理とは、借金が返せなくなったときに、弁護士や司法書士などの専門家が間に入って、借金の返済条件を見直したり、減額したりして返済を楽にする手続きのことを言います。
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一方、過払い金は、過去に払いすぎてしまった利息のことです。特に昔の消費者金融などで高い利息を長期間払っていた場合、本来必要のなかった分のお金が戻ってくることがあります。これを取り戻すための請求が過払い金請求です。
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つまり、債務整理は現在の借金を減らしたり整理する手続きで、過払い金は過去に払いすぎたお金を返してもらうための手続きという違いがあります。
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債務整理の種類とメリット・デメリット
<債務整理には主に3つの方法があります。
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- 任意整理:貸金業者と直接交渉して利息カットや返済期間の延長を目指す方法です。裁判所を通さずにできるため比較的簡単ですが、借金を全部無くすわけではありません。
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- 個人再生:裁判所の手続きを通じて借金の総額を大幅に減らし、残った借金は原則3年以内に返済する計画を立てます。住宅ローンがあっても住宅を残せる場合があります。
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- 自己破産:裁判所が借金の返済能力がないと認めれば、借金をゼロにする手続きです。ただし一定の資産を処分する必要があり、職業制限や信用情報に長期間記録が残るデメリットがあります。
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過払い金請求のしくみと注意点
<過払い金請求は、主に2007年以前の高金利で貸付された消費者金融などを対象に、払いすぎた利息を取り戻す手続きです。
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過払い金は自分で計算するのが難しいため、弁護士や司法書士に依頼することが多いです。請求が認められると、多くの場合、過払い金が現金として返ってきます。
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ただし、過払い金請求には10年の時効があるため、気づいたら早めに動くことが大切です。また、過払い金が発生しているかどうかは取引明細や契約内容を詳しく調査する必要があり、一部の業者は過払い金請求をされると対応が悪くなることもあるため、慎重に進めましょう。
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債務整理と過払い金の違いのまとめ表
<項目 | <債務整理 | <過払い金 | <
---|---|---|
目的 | <借金の返済条件を見直したり借金自体を減らすこと | <払いすぎた利息を取り戻すこと | <
対象 | <現在の借金全般 | <昔の高金利期間に払いすぎた利息 | <
手続きの種類・例 | <任意整理、個人再生、自己破産など | <過払い金請求のみ | <
主なデメリット | <信用情報に記録が残り借入れが難しくなる | <時効に注意、業者との交渉が必要 | <
返ってくるもの | <借金の減額、支払い猶予 | <現金としての過払い金 | <
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まとめ:自分に合った方法を選ぼう
<「債務整理」と「過払い金」は似ているようで目的や手続きが大きく異なります。
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借金で困っている場合は、まず自分が今どんな状況かをはっきりさせることが大切です。借金の返済が苦しいなら債務整理を検討し、もし過去に高い利息を長期間払ってきた場合は過払い金がないか調べると良いでしょう。
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どちらも専門家に相談することで自分に最適な解決策を見つけやすくなりますので、安心して相談してみてください。
過払い金の請求は、実は自分で計算するのがとても難しいんです。
なぜなら、借りた時期や利息の計算方法、返済のスケジュールなど、複雑な取引明細をチェックしなければなりません。
だから、多くの人は弁護士や司法書士などの専門家に依頼して、しっかり調査してもらうんです。これで正しく過払い金があるかを判断し、ちゃんと取り戻せるかが分かります。
ちょっとした手間ですが、知らずに放っておくと数十万円~数百万円のお金を取り逃すこともあるので注意が必要です。
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