
搬送車と救急車の違いとは?基本的な役割を理解しよう
日常生活でよく耳にする「搬送車」と「救急車」ですが、見た目は似ていてもその役割や使われ方は大きく異なります。ここではまず、それぞれの基本的な意味と役割について説明します。
搬送車は主に、病院間や施設間で患者さんを安全に移動させる車両です。急を要する処置が必要な場合もありますが、基本的には生命に直結しない安全な搬送を目的としています。
一方、救急車は緊急の医療行為が必要な時に出動し、現場で応急処置を施しながら病院へと急ぐための車両です。救急車は医療機器や医療スタッフが常駐しているため、緊急性の高い場面で活躍します。
このように、搬送車は主に患者の「移動」を担当し、救急車は「救命処置と早急な搬送」を兼ねるという点が大きな違いです。
それぞれの特徴を理解して適切な利用を心がけることが大切です。
搬送車と救急車の装備・スタッフの違いについて
では「搬送車」と「救急車」の装備やスタッフにはどんな違いがあるのでしょうか?
救急車は、心臓マッサージや酸素投与、応急的な医療処置ができるような医療機器を備えています。また、救急救命士が同乗しており、現場での緊急処置が可能です。
それに対し、搬送車は通常、医療行為を行うための機器は限定的で、ベッドや車いすなど患者の搬送を安全に行うための設備が中心です。スタッフも看護師や介護士の場合が多く、救急処置を行うことは基本的にありません。
この違いは、搬送車が急激な症状変化が少ない患者の移動を目的としているのに対し、救急車は生命に関わる緊急対応こそが主目的であるためです。
以下の表で装備やスタッフの違いをまとめてみましょう。項目 搬送車 救急車 主な目的 病院や施設間の患者搬送 緊急の救命処置および迅速搬送 装備 ベッド、車いすのみが中心 心電図モニター、酸素ボンベ、応急医療器具 スタッフ 看護師、ケアスタッフが多い 救急救命士や医師が同乗する場合もあり 緊急性 低~中程度 高
搬送車と救急車の利用シーンと注意点
搬送車と救急車を使うタイミングも全く違います。
救急車の利用は、急に具合が悪くなったり、事故でけがをした時などただちに医療の助けが必要な場合が対象です。119番通報でかけつけ、現場での応急処置を素早く行い、最も適切な病院へと搬送します。
一方、搬送車は予約制のことが多く、治療や検査が終わって病院間を移動する際や、退院時に安心して安全に移動できるよう手配されます。緊急性は低いため、到着時間も余裕をもって調整されます。
注意点としては、救急車を必要としない軽症の人がむやみに利用したり、逆に緊急時に搬送車を使おうとすることです。それぞれの役割を理解し、適切に利用することで、医療現場全体の効率化にもつながります。
また、搬送車は地域によって施設や運営母体が違うため、利用方法も事前に確認することをおすすめします。
救急車といえば緊急事態のイメージが強いですよね。でも、実は救急車には救急救命士という専門のスタッフが乗っています。彼らは救急現場で心臓マッサージや酸素投与など専門的な処置ができるんです。ちなみに、昔は医師が救急車に乗ることが多かったのですが、現在はこの救急救命士の役割がとても重要になっています。だから、救急車は単なる移動手段ではなく、まさに「動く病院」と言えるんですよね。搬送車との違いを考えると、こうしたスタッフや装備の差が命の重みを感じさせますね。