
告訴と提訴って何?
日常生活で聞くことは少ないかもしれませんが、「告訴」と「提訴」は法律の世界でとても大事な言葉です。
簡単に言うと、告訴は「警察や検察に犯罪を訴えること」、提訴は「裁判所で相手に何かを求めるために正式に訴えること」です。
例えば誰かがあなたの物を盗んだ場合、警察に盗まれたことを知らせるのが告訴です。
そして、その件で裁判をしたい場合に裁判所に申し立てるのが提訴になります。
これらの違いを知っておくと、万が一のときに法律を使うときの役に立ちます。
告訴とは?
告訴は犯罪があったときに行うものです。
具体的には、自分や他人が被害にあった犯罪について、警察や検察に「犯人をちゃんと処罰してください」と申し出ることです。
告訴は刑事事件に関する手続きで、多くの場合は警察に被害届を出す形で始まります。
犯罪被害者自身が告訴を取り下げることもでき、告訴が無ければ事件が起こっても起訴されないことがあります。
警察や検察は告訴を受けて捜査を行い、証拠が揃えば犯人を裁判にかける手続きをします。
提訴とは?
提訴は裁判所に対して訴えを起こすことです。
主に民事事件や行政訴訟で使われます。例えばお金を貸して返してもらえないときや、契約のトラブルがあった時に裁判をするために提訴します。
提訴をすることで、裁判所が争いの内容を聞いて判断を下します。
裁判所で正式に訴えを始めるためのスタートラインが提訴で、民事裁判や損害賠償請求、離婚訴訟など幅広く使われています。
また、提訴は第三者機関に決断を委ねるという意味があり、法律問題の解決手段の一つです。
告訴と提訴の違いをまとめると
ポイント | 告訴 | 提訴 |
---|---|---|
目的 | 犯罪者を処罰してもらうこと | 権利や主張を裁判所で認めてもらうこと |
対象事件 | 刑事事件(犯罪) | 民事事件や行政訴訟 |
手続き先 | 警察や検察 | 裁判所 |
開始方法 | 被害者などが悪いことを訴える | 当事者が訴状を裁判所に提出 |
効果 | 捜査や起訴が始まる | 裁判が始まる |
このように告訴と提訴は似ているようで全く違う法律行為です。
どちらもトラブルを解決するための方法ですが、犯罪に関わる場合は告訴、契約やお金の問題など一般の争いごとは提訴と使い分けるイメージを持つとわかりやすいでしょう。
告訴という言葉は普段あまり使わないかもしれませんが、実は犯罪被害者の大事な権利なんです。例えば誰かに物を盗まれたら、単に悔しいだけでなく、正式に警察に告訴しないと犯人が罰せられないこともあるんですよ。また、告訴は被害者自身がするので、告訴を取りやめることもできるのが特徴。つまり、告訴は犯罪被害者が自分の権利を主張するための第一歩なんです。中学生の皆さんもニュースを見たときに「告訴された」という言葉を聞いたら、こうした背景を思い出してみてくださいね。
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