
双極性障害とは何か?
双極性障害は、感情の波が大きく上下する精神疾患の一つです。うつ状態と躁状態(そうじょうたい)を繰り返すのが特徴で、気分が非常に落ち込むときもあれば、逆に異常に元気や興奮状態になることもあります。
例えば、うつ状態の時は何をするにもやる気が起きず、悲しい気持ちが続くことが多いです。一方で、躁状態になると気分が高揚し、睡眠が少なくても疲れを感じにくくなったり、普段より話が早くなったりします。
このように感情の起伏が激しく、周期的に変化するのが双極性障害の大きな特徴です。治療には薬物療法や心理療法などが使われます。
情緒不安定とは?
一方、情緒不安定は気分の変動が激しく、不安定な状態を指す言葉です。しかし、これは病名ではなく、感情が揺れ動きやすい性格や状態を表す言葉です。たとえば、日常生活のストレスや疲れ、環境の変化などが原因で、気持ちが落ち込みやすくなったり、イライラしやすくなったりすることもあります。
情緒不安定は多くの人が経験するもので、必ずしも精神疾患とは限りません。ですが、あまりにひどい場合は専門家に相談したほうがよいでしょう。
双極性障害と情緒不安定の違い
では、この2つの違いは何でしょうか?
特徴 | 双極性障害 | 情緒不安定 |
---|---|---|
性質 | 精神疾患(病気) | 感情の状態や性格の一部 |
症状 | うつと躁の周期的な感情の変動がある | 気分が変わりやすいが、病的な周期性は少ない |
持続期間 | 数週間から数ヶ月にわたる状態が繰り返される | 短時間から数日間の感情の変動 |
治療 | 薬物療法や心理療法が必要 | 環境の調整やストレス軽減で改善することが多い |
診断 | 医師による診断が必要 | 特に診断はない |
こうした違いを理解することで、もし自分や周りの人が情緒不安定だと感じた場合でも、それが病気なのかそれとも一時的な感情の起伏なのかを見極めやすくなります。
また、症状が深刻な場合は専門機関で診断や相談を受けることが大切です。
まとめ
簡単に言うと、双極性障害は専門的な診断と治療が必要な精神疾患で、一方で情緒不安定は誰にでもある感情の揺れやすい状態です。
それぞれの特徴を知り、適切な対応を心がけることが大切です。
もし気になる点があれば、一人で悩まずに専門家に相談することをおすすめします。
双極性障害の躁状態は、単に「元気が良い」と言うだけではなく、睡眠がほとんどなくても疲れを感じなかったり、話が止まらなくなったりします。こうした症状は一見ポジティブに見えますが、判断力が鈍ったり、衝動的な行動をとることもあるため注意が必要です。学生時代にうっかり見逃されがちですが、理解が広まることで支援の輪も広がっています。
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