実印と角印の違いって何？基本をわかりやすく解説
日常生活やビジネス場面で見かける「実印」と「角印」ですが、どちらも印鑑として使われています。しかし、この二つの印鑑には役割や使い方、重要度に大きな違いがあります。
まず、実印とは、市区町村役場に届け出て登録した印鑑のことを指します。例えば、車を買ったり不動産を売買したりといった重要な契約時に使う印鑑です。本人の意思を強く証明するもので、法律上の効力も大きくなります。
一方で、角印は法人や会社が主に使う四角い形の印鑑で、契約書や請求書に会社名や組織名を押すために用いられます。実印のように役場に登録する必要はなく、ビジネス上の証明や社内の正式な文書に使われる印鑑です。
つまり、実印は個人の強い意思表示に使われ、角印は会社や組織の証明や確認に使われるのが大きな違いです。
実印と角印の使い分けとそれぞれの特徴
実印と角印はそれぞれ異なる役割を持つので、使うシーンも違ってきます。
まず実印について詳しく見てみましょう。実印は市区町村の役場に届け出るため、登録された印鑑は本人だけが使います。
・重要な契約、売買、登記などで必須となる
・本人の意思確認のため、不正利用は法律上罰せられることもある
・サイズは約1.5cm～2cm程度が一般的
一方、角印は会社や団体名を表現する四角形の印鑑で、
・契約書、請求書、領収書など社内外のビジネス文書で使う
・会社の正式な意思決定を示すが、法律上の効力は実印ほど強くない
・サイズは実印よりやや大きく、約2cm～3cmほどが多い
以下に特徴をまとめて表にしました。
| 印鑑の種類 | 形状 | 使う場面 | 法律的効力 | 登録の必要 | サイズの目安 |
|---|---|---|---|---|---|
| 実印 | 丸印 | 重要契約、登記、売買 | 非常に強い | 市区町村登録必須 | 約1.5cm～2cm |
| 角印 | 四角印 | 会社の契約、請求書、領収書 | 中程度（会社証明） | 登録不要 | 約2cm～3cm |
実印と角印の選び方と注意点
実印や角印はそれぞれの目的に合わせて選ぶことが大切です。
実印は本人確認の役割が強いため、登録する印鑑は壊れにくい高品質なものや偽造が難しいデザインを選ぶ傾向にあります。
角印は会社のイメージや信頼感を出すことが大切なため、見た目やデザインも重要です。
・会社名やロゴがしっかり入るか
・印影が鮮明か
また両方を使い分ける際は、間違えて使わないように
印鑑の保管場所を分ける、管理を徹底することが安心です。
万が一、実印が悪用されると法律的トラブルになりやすいので、本人だけが管理できる環境を作ることが重要です。
実印は法律的に登録されているため、本人の強い意思表示を示す印鑑です。実は、昔は印鑑だけでなく指紋や家紋などで本人確認をしていた時代もあります。
今のように印鑑を使って個人の意思を証明する文化は日本ならではのもので、外国にはあまりないため、日本人にとって実印はとても特別な意味を持っています。
このことから実印は単なるハンコ以上の『信頼の証』としての役割が深いのです。
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