
扶養控除申告書とは何かを理解しよう
扶養控除申告書は、会社で働く人が税金を正しく計算してもらうために提出する重要な書類です。
この書類を使うと、自分が扶養している家族(例えば子どもやお年寄り)がいる場合、税金の控除が受けられます。
しかし、扶養控除申告書には「甲」と「乙」の2種類があって、どちらを選べばいいのか迷う人も多いです。
この記事では、「扶養控除申告書の甲と乙」の違いをわかりやすく説明して、正しい選び方をお伝えします。
扶養控除申告書の甲と乙の違い
まず、甲と乙は主に勤務先に対しての税金の計算方法に関係しています。
甲は、その会社から給与をもらっている人が使います。基本的に、給与が1か所だけの人や主たる給与のある人が申告書「甲」を提出します。
一方で、乙は複数の会社やバイト先から給料をもらっている人で、そのうちのどこか一か所で「甲」を提出している場合、他の会社には「乙」を出します。
つまり簡単に言うと、甲は主な働き先での申告書、乙は副業やアルバイト先での申告書です。
主な違いのポイント表
扶養控除申告書「甲」 | 扶養控除申告書「乙」 | |
---|---|---|
提出対象者 | 主たる給与の支払先 | 主たる給与以外の給与の支払先(副業先など) |
控除の適用 | 扶養控除などの全ての控除が適用される | 主に配偶者控除や扶養控除は適用されない |
税金の源泉徴収 | 基礎控除などを含めて計算される | 基礎控除は考慮されず、税率が高くなることが多い |
扶養控除申告書「甲」を選ぶ条件
「甲」を選ぶためには、まずその会社が自分の主な給与支払者である必要があります。
つまり、年間の収入が一番多いか、働く時間や契約の割合が大きい会社で「甲」を提出しましょう。
また、「甲」を提出することで扶養控除など税金面でのメリットが受けられます。
会社は「甲」を提出している社員に合わせて税金を計算しますので、給与が少ない副業先などには「乙」を提出すればOKです。
扶養控除申告書「乙」を提出するケース
複数のバイトやパート、アルバイトをしている場合、収入が一番多いところで「甲」を提出し、その他の会社には「乙」を出すのが普通です。
「乙」を提出すると、主に基礎控除が適用されず、源泉徴収される税金が多くなります。
もし「乙」を提出する会社が主な収入源なのに誤って「乙」を出してしまうと、扶養控除の恩恵が受けられなくなったり、年末調整で手続きが必要になったりしますので注意しましょう。
まとめ
扶養控除申告書の「甲」と「乙」は
・「甲」は主な給与支払先が提出
・「乙」は副業やその他の給与支払先が提出
という違いがあります。
間違えると税金額に影響が出てしまうので、自分の収入の中でどこが主たる給与かをよく確認して適切に選びましょう。
ぜひ今回の解説を参考にして、スムーズな年末調整や税金の申告を行ってくださいね。
扶養控除申告書の“乙”って聞くとなんだかマイナーで特別な感じがしますよね。実は“乙”は副業やアルバイトなど、主な職場以外で働いている人向けの申告書なんです。
なぜ“乙”を出すかというと、主な職場(甲が出る所)で税金の控除がしっかりと適用されるため、他の職場では控除を適用しないようにしているからなんです。
つまり、会社が複数あるときに税金の二重控除を防ぐために“乙”があるんですよね。
副業を始めたけど扶養控除の手続きがよくわからない人は、“乙”があることを思い出すとちょっと安心できるかもしれませんね。
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