
簿記とは何か?
簿記(ぼき)とは、お金の動きを記録する方法のことです。会社やお店がお金を使ったり、もらったりしたことを、きちんと整理して書き残すためのルールや技術をいいます。
簿記があることで、どんな取引が行われたのか、どれだけ利益が出たのかなどをはっきりさせることができます。
中学生でもイメージしやすいのは、家計簿と似ていて、お小遣いの使い道をメモしておくようなものです。ただし、簿記はもっとルールが厳しくて、会社のお金のやり取りを正確に記録できるようになっています。
簿記が正しく行われることで、経営の状態を客観的に知ることができ、税金を計算したり、経営計画を立てたりするために欠かせません。
複式簿記とは何か?
複式簿記(ふくしきぼき)とは、簿記の中でも特に使われる記録方法の一つです。
お金のやり取りを「借りた」「貸した」という形で2つの側面から記録します。つまり、1つの取引は必ず2つの記録が必要で、そのバランスで間違いがないか確認できる仕組みです。
例えば、商品を売ってお金をもらったら、「現金が増えた」という記録と、「商品の在庫が減った」という記録の2つを書きます。こうすることで、どこでお金が動いたのかを詳しく知ることができます。
複式簿記は、会社の資産や負債、収入や費用を正確に管理できるため、今ではほとんどの企業でこの方法が使われています。
簿記と複式簿記の違い
実は、「簿記」という言葉はお金の記録全般を指し、その中に「単式簿記」と「複式簿記」という記録方法があります。
そのため、「簿記」と「複式簿記」は比べるものではなく、複式簿記は簿記の一つの方法ということになります。
簡単にいうと、
- 簿記=お金の記録をする技術やルールの総称
- 複式簿記=簿記の中でも2つの側面から取引を記録する方法
表でまとめると次のようになります。
項目 | 意味 | 特徴 |
---|---|---|
簿記 | お金の記録全般のこと | 単式と複式などいろいろな記録方法がある |
複式簿記 | 簿記の一方法 | 2つ以上の側面から取引を記録し、バランスを取る |
この違いを理解しておくことが、簿記学習の第一歩です。
まとめ:初心者におすすめは複式簿記
初心者の方は、「簿記」という言葉が何を指すのか混乱しがちですが、実際には複式簿記を学ぶことが最も役に立ちます。
なぜなら、複式簿記は財務の全体像を正確に把握でき、企業の経営状況を正しく理解するうえで基本となっているからです。
もちろん、基本的な簿記のルールや単式簿記も役立ちますが、将来的に会計や経理の仕事を目指すなら複式簿記の知識は必須です。
これから簿記を学びたい中学生や初心者の方は、まず複式簿記の仕組みを丁寧に理解し、少しずつ練習してみましょう。
簿記の学習は面白い発見も多く、経済やお金の流れを知るうえで大切な力になります。
ぜひこの機会に、簿記と複式簿記の違いをしっかりマスターしてみてください。
複式簿記の「借り方」と「貸し方」は、中学生には少し難しく感じるかもしれません。でも、これは単なるお金の増えた・減っただけじゃなく、原因と結果を分けて記録する工夫なんです。例えば、お小遣いでゲームを買ったら、「お金が減った(貸方)」と「ゲームが増えた(借方)」を両方書くことで、何がどう動いたかを正確に理解できるんですよ。複式簿記はお金の流れを二つの目で見ているようなイメージです。