
シックハウス症候群とは?
シックハウス症候群とは、新しく建てられた家やリフォームした建物の中で、空気中に含まれる化学物質によって体調が悪くなる症状のことを指します。たとえば、目がチカチカしたり、頭痛がしたり、喉がイガイガしたりすることがあります。
この症状の原因は、建材や接着剤、塗料などに使われているホルムアルデヒドやトルエンなどの揮発性化学物質です。新しい家ほどこれらの物質が多く放出されやすいため、引っ越したばかりの人に起こりやすい特徴があります。
シックハウス症候群は主に室内の空気の質と関係しており、環境が変わることで症状が出るのが特徴です。
化学物質過敏症とは?
化学物質過敏症は、いろいろな化学物質に対して体が非常に敏感に反応してしまう症状のことです。日常生活でよく使う洗剤や香水、タバコの煙や排気ガスなどにも反応してしまうことがあります。
この症状は一度発症すると、少量の化学物質でも頭痛やめまい、吐き気、集中力低下などの症状が続くため、日常生活に大きな影響を及ぼします。
化学物質過敏症は特定の場所に限らず、体の防御反応が過剰に働く慢性的な状態として知られています。
シックハウス症候群と化学物質過敏症の違い
これら二つの症状は似ているようで、実は大きな違いがあります。
- 原因の範囲:
シックハウス症候群は主に家や建物の中の化学物質に限定されますが、化学物質過敏症は様々な環境での化学物質に対して反応します。 - 症状の継続性:
シックハウス症候群は新しい環境を離れることで症状が改善しやすいのに対し、化学物質過敏症は慢性的に続くことが多いです。 - 発症メカニズム:
シックハウス症候群は化学物質による刺激が体に負担をかけるため起きることが多く、一方化学物質過敏症は免疫反応や神経系の過敏状態が関係しています。
以下の表で簡単にまとめました。
項目 | シックハウス症候群 | 化学物質過敏症 |
---|---|---|
主な原因 | 新築・リフォームの建物内の化学物質 | 様々な化学物質(洗剤、香水、排気ガス等) |
症状 | 目の刺激、頭痛、喉の痛み等 | 頭痛、めまい、吐き気、集中力低下等 |
症状の期間 | 環境を変えれば改善する | 慢性的に続くことが多い |
発症の仕組み | 化学物質の刺激による反応 | 免疫や神経系の過敏反応 |
まとめ
シックハウス症候群と化学物質過敏症は似ているところもありますが、原因や症状の持続性、発症の仕組みが異なる病気です。
シックハウス症候群は新しい家など特定の環境で起きやすく、原因物質から離れることで治りやすいですが、化学物質過敏症は多くの場所で症状が起こりやすく慢性的になることが多いです。
どちらも化学物質が関わっているため、症状を感じたら空気のきれいな場所に行ったり、医師に相談して適切な対処を行うことが大切です。
シックハウス症候群の原因となる化学物質の一つに「ホルムアルデヒド」があります。実はこの物質、家具や建材だけでなく、防腐剤や防カビ剤、さらには化粧品などにも使われることがあります。
そのため、新しい家具が原因で家の空気が悪くなることもあるんです。でも、室内換気をよくしたり、時間が経つと徐々に放出量が減るので、引越し直後の空気の悪さは一時的なものだと覚えておくと安心ですね。
このようにシックハウスは生活の中で意外と身近な問題なので、注意しておくことが大切です。
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