コレステロールとは何か？基本を押さえよう
私たちの体にとってコレステロールは欠かせない脂質の一種です。体の細胞膜を作るための重要な材料であり、ホルモンやビタミンDの生成にも関わっています。ただし、コレステロールというと悪者と思われがちですが、実はなくてはならない存在なのです。
コレステロールには、血液中で運ばれる形の違いからLDL（悪玉コレステロール）とHDL（善玉コレステロール）があります。LDLは過剰だと動脈にコレステロールをためてしまい、生活習慣病のリスクを高めます。一方でHDLは余分なコレステロールを運び出して体外へ排出する役割があり、健康維持に役立っています。
このように、コレステロール自体は良いも悪いもなく、体に必要な脂質ですが、バランスが大事だと理解しておきましょう。
高脂血症とは？コレステロールとの関係を知ろう
高脂血症とは、血液中に脂質が異常に多く含まれている状態のことを指します。脂質にはコレステロールや中性脂肪（トリグリセリド）があり、これらが基準より高くなることで高脂血症と診断されます。
高脂血症自体は病名ではなく、症状や検査の結果によって示される状態です。この状態が続くと動脈硬化や心臓病、脳卒中のリスクが高まります。
具体的には、次のような数値が指標となります。
| 種類 | 正常値 | 高い場合のリスク |
|---|---|---|
| LDLコレステロール | 70～139 mg/dL | 動脈硬化、心筋梗塞 |
| HDLコレステロール | 40 mg/dL以上 | 低い場合はリスク増加 |
| 中性脂肪 | 30～149 mg/dL | 脂肪肝、動脈硬化 |
このように高脂血症はコレステロールの異常も含む広い概念であることが分かります。
コレステロールと高脂血症の違いをまとめる
コレステロールと高脂血症は混同されやすいですが、次のように区別できます。
- コレステロール：体内で重要な役割を果たす脂質の一種で、LDLやHDLに分類される。
- 高脂血症：血液中の脂質（コレステロールや中性脂肪）が基準を超えて多くなった状態。
まとめると、コレステロールは脂質の種類の名前であり、高脂血症は血液検査の結果として脂質が多い病態を指す言葉です。
ビジュアル的に示すと次のようになります。
この違いを理解することで、健康診断の結果に対する見方も変わります。
例えば、コレステロールが少し高いだけでは問題ない場合もありますが
高脂血症と診断されたら、生活習慣を見直す必要があるということです。
コレステロールにはLDL（悪玉）とHDL（善玉）がありますが、実はHDLが高いと健康に良いばかりではありません。非常に高いHDL値は問題となるケースもあるため、健康診断で数値を見たときは単純に“多ければ良い”とは限らない点に注意が必要です。これは体の脂質バランスの複雑さを示しており、中学生でも覚えておくと将来の健康管理に役立ちます。
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