
高尿酸血症とは?
高尿酸血症は、血液中の尿酸の濃度が正常よりも高くなる状態を指します。尿酸は体の中でプリン体という物質が分解されるときにできるもので、通常は尿などから体外に排出されます。
しかし、尿酸が溜まりすぎると、体内で結晶化して関節に痛みを引き起こすことがあります。これは「痛風」と呼ばれる病気の原因となります。
症状は最初はほとんど感じられないことが多いですが、進行すると足の親指の関節などに激しい痛みや腫れが起こります。特に男性に多くみられますが、女性も閉経後はリスクが高まります。
原因には、体内で尿酸を作りすぎることや、尿酸の排出が悪くなることがあります。また、偏った食事やアルコールの摂取が影響することもあります。
尿酸値が高いままだと腎臓障害や心臓病のリスクも高まるため、早めの対策が重要です。
高脂血症って何?
高脂血症は、血液中の脂質が過剰になっている状態で、特に中性脂肪やコレステロールが多くなります。これらの脂質は体に必要なものでありますが、多すぎると血管に脂肪がたまってしまい、動脈硬化の原因になります。
動脈硬化が進むと、心臓病や脳卒中など命にかかわる病気のリスクが上がります。
高脂血症は自覚症状がほとんどなく、健康診断などで血液検査を受けないと気づかないことも多いです。
原因は、食生活の乱れ、肥満、運動不足、遺伝的な要素などさまざまです。特に脂っこい食事や糖分の多い飲み物、アルコールの飲み過ぎが影響します。
治療は食生活の改善や運動、必要に応じて薬物療法で行われます。
高尿酸血症と高脂血症の違いを表で比較
項目 | 高尿酸血症 | 高脂血症 |
---|---|---|
原因 | 尿酸の過剰産生や排泄障害 (プリン体の代謝異常) | 脂質の過剰摂取や代謝異常 (脂肪・コレステロール過剰) |
主な症状 | 痛風発作(関節の激しい痛み) 腎臓障害のリスク | 動脈硬化による心血管疾患リスク ほとんど自覚症状なし |
診断方法 | 血清尿酸値の測定 | 血中脂質(総コレステロール、中性脂肪)測定 |
治療法 | プリン体制限の食事療法 薬物療法(尿酸値低下薬) | 食事療法・運動療法 薬物療法(脂質異常症治療薬) |
注意点 | アルコール制限が特に重要 | 肥満や生活習慣の改善が必須 |
まとめ
高尿酸血症と高脂血症はどちらも血液中の成分の異常ですが、その原因や症状、治療方法には大きな違いがあります。
高尿酸血症は尿酸という物質の異常で主に痛風や腎臓リスクを伴い、高脂血症は脂質の異常で動脈硬化を引き起こしやすいのが特徴です。
健康診断で早期に異常を見つけ、生活習慣の改善と医師の指示による治療が大切です。
どちらも食生活や運動、アルコールの摂取に気をつけることが予防につながります。
気になる症状や血液検査の結果があれば、専門医に相談してください。
高尿酸血症の原因である尿酸は、実はプリン体という物質の代謝によって作られます。このプリン体は肉や魚、ビールなどによく含まれているんです。でも面白いのは、プリン体そのものは体に必要な物質でもあるということ。だから、全く摂らないのは難しいし体に良くありません。重要なのは「過剰摂取を控えること」と「尿酸を無理なく体外に排出できるようにすること」。このバランスをとるのが、食生活や水分補給のポイントなんです。
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